著者
今井 新太郎 玉木 徹 Raytchev Bisser 金田 和文 曽根 隆志 木内 良明
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2015-CG-158, no.11, pp.1-6, 2015-02-20

白内障手術の際に眼内レンズが挿入されるが,後遺症として光源とは別の位置に光のぎらつき (グレア) を知覚することやコントラストの低下が挙げられる.Quality of Vision (QOV) の向上のために眼内レンズ挿入眼の見え方の質について調査することは重要である.本研究では,遠近に焦点を合わせることができる多焦点眼内レンズの見え方の質について調査することを目的とし,光線追跡シミュレーションに基づく網膜像作成手法と Modulation Transfer Function (MTF) を算出する方法を開発した.網膜像による定性的評価と MTF による定量的評価により,多焦点眼内レンズの見え方の質を単焦点眼内レンズと比較検討した.
著者
開内 幸治 中野 浩嗣 金田 和文
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.37, pp.1-7, 2017-02-24

本稿では平成 28 年度電気 ・ 情報関連学会中国支部連合大会で使用するために構築した Web 投稿受付システムとそのシステム運用についてそれぞれ述べる.構築にはフォーム作成収集のためのクラウドサービスである JotForm を利用し,入力者,運用側それぞれにメリットがあるように基本的構築設計方針を定めて行った.運用時に発生したトラブルについて原因をシステム側,入力者側に分けて記述し,今後の改善点を述べる.これまで利用してきた高額な Web 投稿受付の外部委託に比べ,比較的簡易な設定作業により極めて低コストに投稿受付システムの構築と運用が行えた.
著者
金森 祥太 藤原 和也 玉木 徹 金田 和文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.249, pp.25-30, 2009-10-15

本論文では,大気光学現象である虹を物理的な光学現象を考慮してフォトリアリスティックにレンダリングする手法を提案する.波動光学を考慮することで過剰虹の表示や,異なる半径の水滴による虹の表示が可能となった.また,大気中の水滴の分布,空気分子による光の減衰(outscattering,absorption)を考慮することによって,水滴による光の干渉現象や,太陽高度による虹の色変化を表示できる.さらに,空の色に代表されるような大気中の空気分子による散乱(in-scattering)を考慮することによって,虹の背景にある空の色も合わせて表示でき,空の色が虹に与える影響もレンダリングした虹に加えることができる.
著者
金田 和文 友田 由之 中前 栄八郎 野口 高男 大橋 敏明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.902-903, 1989-10-16

大型建造物建設後の景観事前評価に、コンピューターグラフィックスを用いた景観シミュレーションが盛んに用いられるようになってきた。一般に物体入力法は大別すると、プリミティブによるものと、自由曲面によるものがある。しかし、等高線地図上に描かれた道路や擁壁に対しては、どちらの方法を用いても容易に入力することができない。例えば、図1の地図上の道路などを入力する場合、それらを多数の微小平面の集まりに分割し、各平面の頂点座標を求める必要があり、手間がかかり、また入力ミスも起こりやすい。これらの形状を誤りなく容易に入力するためには、上述の欠点を補った専用の入力システムをもつことが有利である。本稿では道路や、擁壁などをマイコンとタブレットを用いて入力し、それらに含まれる曲面を三角形パッチに自動分割するシステムを開発した。
著者
寺門和哉 RaytchevBisser 玉木徹 金田和文
雑誌
画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2011)論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.753-756, 2011-07-20

本論文では新しいアピアランスベースの姿勢推定手法であるLocal Procrustes Regression (LPR)を提案する.LPRでは,全ての学習サンプルとその姿勢パラメータ空間とのマップを学習するのではなく,テストサンプル近傍の学習サンプル同士の距離関係を学習に利用し,テストサンプルの姿勢パラメータを推定する.このとき Procrustes Analysis を用いてテストサンプル近傍の学習サンプルの低次元空間と,それに対応する姿勢パラメータ空間との位置合わせを行う.物体ごとに2つの回転軸において5度ずつサンプリングされた703枚の画像データセット Object Pose Estimation Database (OPED) を用いて実験を行った結果,提案手法の姿勢推定精度は半数以上の物体でSupport Vector Regressionより優れていることが示された.
著者
中前 栄八郎 西田 友是 金田 和文 多田村 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1515-1527, 1993-08-25
被引用文献数
5

コンピュータグラフィックスは,その誕生から30年を過ぎ,その適用範囲は極めて多岐にわたり,90年代,完全に応用の時代に入った.ここでは,ホトリアリズムの中でも大気や水など,3次元空間に分布した気体や液体およびその中の漂遊微粒子(ちり,煙,霞,混濁微粒子等)の光学現象のモデル化によるホトリアリスティックな画像生成手法について議論する.すなわち,光源として,強い方向性を与えることのできる点光源,太陽直射光,大気の散乱による2次光源としての天空光を対象とし,被照体としては,一般の固体のほかに,上述の空気分子,エーロゾル,水分子,混濁粒子による光の散乱,吸収および水面における反射,屈折を考慮した光学モデルを考える.このモデルによって,スポットライト下の煙や,ヘッドライトによる光束,晴天,曇天下の風景,霧の効果,水質による水の色の変化,水中照明,宇宙から見た地球など,ホトリアリスティックな画像生成が可能になることを示す.