著者
長瀧 重義 鈴木 一雄
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.3-8, 2009-10-01
被引用文献数
1

JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)が工業標準化法第15条に従って5年ぶりに改正された。改正の要点は,環境に配慮したJIS規格とすること,および購入者の視点に立った情報開示の促進にある。すなわち,再生骨材Hの引用,スラッジ水利用の促進,付着モルタルの適用範囲の拡大などにより,環境に配慮した規格とする。また,レディーミクストコンクリートの配合について納入に先立って購入者に提出する配合報告書の名称を計画書に変更するとともに,配合の種類と適用期間の明示を義務付けた。さらに,レディーミクストコンクリート納入書に配合を記載するとともに,納入後に購入者からの要求があれば,計量記録ならびに運搬車1台あたりの平均値で表す単位量の提出により,情報開示を促進することとなった。これら要求事項への対応には,ハードやソフトの更新などの作業を伴うことを配慮し,配合計画書は平成21年9月20日から,納入書は平成22年4月1日から提供することとしている。本文は,平成21年3月20日付けで改正されたJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の改正の要点について紹介する。