著者
小海 宏之 岡村香織 中野明子 鈴木博子 岸川雄介 園田薫 石井博 成本迅 Hiroyuki KOUMI OKAMURAKaori NAKANOAkiko SUZUKIHiroko KISHIKAWAYusuke SONODAKaoru ISHIIHiroshi NARUMOTOJin 花園大学社会福祉学部 藍野花園病院 藍野病院臨床心理科 阪本病院 藍野病院老年心身医療センター 藍野病院老年心身医療センター 藍野病院老年心身医療センター 京都府立医科大学大学院医学研究科精神医学教室 Faculty of Social WelfareHanazono University Ainohanazono Hospital Department of Clinical PsychologyAino Hospital Sakamoto Hospital Center of Geriatric Medicine and Psychiatry Aino Hospital Center of Geriatric Medicine and Psychiatry Aino Hospital Center of Geriatric Medicine and Psychiatry Aino Hospital Department of Psychiatry Kyoto Prefectural University of Medicine
巻号頁・発行日
vol.19, pp.37-44,

本研究は、高齢統合失調症者の表情認知における特徴を検討することにより、高齢統合失調症者の情動機能に関する今後の神経心理学的研究の基礎資料にすることを目的とした。対象は高齢統合失調症者7名(平均年齢71.7±6.4歳)と健常高齢者10名(67.4±6.6歳)である。方法は対象者にMini-Mental State Examinationおよび小海ら(2007)が SuperLab Pro V.2.04でプログラミング作成した Emotion Recognition Testを個別実施した。その結果、高齢統合失調症者は健常高齢者と比較して、全般的認知機能の低下が認められ、また、怒りや悲しみなど不快情動の表情認知を誤る率が高く、反応時間も遅いことが明らかとなった。これらの特徴から、高齢統合失調症者は、とくに右側前帯状皮質、扁桃体や島皮質周辺領域における機能の低下を示唆すると考えられ、また、これらのことが対人関係上の問題となる可能性を示唆するとも考えられる。
著者
矢野 隆 魚里 博 鈴木 博子 嶺井 利沙子 根本 徹 清水 公也
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.95-102, 2002-08-25 (Released:2009-10-29)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

眼軸長測定には散瞳下・無散瞳下(自然瞳孔)のどちらの条件が適しているか。また新しい光学式の眼軸長測定装置ZEISS社製IOLMaster™(以下IOLMaster)を従来の超音波Aモード装置NIDEK社製US-800™(以下Aモード)と比較し、その有用性について検討したので報告する。対象は正常有志10名20眼(年齢22歳~28歳)。散瞳前後の眼軸長及び前房深度をAモードとIOLMasterで測定比較した。眼軸長及び前房深度の各測定において無散瞳下のAモードに対する3群(散瞳下のIOLMaster・無散瞳下のIOLMaster・散瞳下のAモード)の間で有意差を認めた。また前房深度測定においてIOLMasterは散瞳前後でも有意差を認めた。眼軸長及び前房深度の各測定の標準偏差値はIOLMasterは散瞳前後では小さく、無散瞳下のAモードでは一番大きかった。瞳孔径別の眼軸長及び前房深度測定の標準偏差値はIOLMasterでは、ほぼ一定であった。Aモードでは瞳孔径が小さいと標準偏差値は大きく、瞳孔径が大きくなるほど標準偏差値は小さくなった。Aモードでは散瞳下での測定、IOLMasterでは散瞳下・無散瞳下のどちらの条件でも測定に適していると考えられた。新しい光学式の眼軸長測定装置IOLMasterは、臨床においても極めて有用な装置であると考えられる。
著者
神津 武男 黒石 陽子 井上 勝志 久堀 裕朗 鈴木 博子
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

江戸時代・近世期の「人形浄瑠璃文楽」(義太夫節成立以後の人形芝居)の上演記録は、『義太夫年表 近世篇』(八木書店。1979~1990年)の成果を最新とする。しかしその完結から20年余を経て、少なくとも四次の補正更新情報が別々に報告されている点が、利用上の障壁となりつつあった。本研究課題としては最も基本的な資料である「番付 ばんづけ」についてデータベース化を進め、一元的な情報検索を可能とすることに努めた。