著者
長田 洋和
出版者
専修大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

Callous Unemotional Traits(CU特性)は,素行障害との関連が報告されている.CU特性のスクリーニングは,わが国での非行の予防の一助となり得ると考えられる.全国の4088人の小中学生から日本版CU特性尺度(JICU)への回答を得た.JICUは十分な有用性が示され,80パーセンタイル得点をカットオフとしたところ,795人がCU特性を有する可能性が示された.わが国の小中学生と欧米の児童青年期でのCU特性には文化差がなく,今後わが国でも,CU特性を有する子どもに,すでに欧米で開発されているEBPを適用することで,生きづらさ,非行や反社会的行動を予防できる可能性が示唆された.
著者
長田 洋和
出版者
専修大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

神経発達症,とりわけ,自閉スペクトラム症,あるいはまた注意欠如・多動症を有する児・者は,その病理・心理的特徴から,インターネット病的使用の傾向を持ちやすいことが示唆されてきている。インターネット病的使用には,反社会的行動の背景にあるCU特性(callous-unemotional traits)との関連があると思われることから,人生早期に行動特徴が現れる,自閉スペクトラム症あるいはまた注意欠如・多動症を有する児においてCU特性の有無とインターネット病的使用傾向があることとCU特性との関連を探索的に研究した。