- 著者
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関 勝男
- 出版者
- The Society of Physical Therapy Science
- 雑誌
- 理学療法のための運動生理 (ISSN:09127100)
- 巻号頁・発行日
- vol.9, no.4, pp.215-221, 1994 (Released:2007-03-29)
- 参考文献数
- 15
- 被引用文献数
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幼児の運動発達は「生涯にわたり, 継続的に変化するあらゆる過程である」ことを強く認識したい。その発達過程には,個人差があり, 個人の遺伝的な素因に大きく左右されながらも,生活環境を含む「成熟と学習」の相互交渉によるところは大きく重要な要素であった。特に, 脳性麻痺児に対する適切な知覚・運動機能の刺激は、正しい運動の発達を促進する原動力となっている事実を知り,その一つひとつを継続的に慎重に確認していかねばならない。歪んだ形の運動発達を極力避け,残存能力を最大限に活用し,生活空間を拡大することにより, 自ら選ぶ自立生活を確立する力となり, さらに社会性を培う基盤となることを理解したい。