- 著者
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阪本 尚文
- 出版者
- 福島大学
- 雑誌
- 挑戦的萌芽研究
- 巻号頁・発行日
- 2015-04-01
天皇主権を基本原理とする明治憲法を国民主権を定める日本国憲法に改正することは、憲法の根本的支柱を取り除く一種の自殺行為であり法的に許されないのではないか?この現行憲法の正当性をめぐる難問を説明する通説が、憲法学者、宮澤俊義が提唱したとされている「八月革命説」(日本がポツダム宣言を1945年8月に受け入れた時点で主権は天皇から国民に移動し、法学的意味の「革命」が生じた)である。本研究では、政治思想史家、丸山眞男が八月革命説のアイディアを宮澤に敗戦直後に提供したと丸山本人が回想する新資料を東京女子大学丸山眞男文庫において発見し、現行憲法の正統性を担保する通説的学説の誕生過程を実証的に解明した。