著者
濱住 啓之 今村 浩一郎 神原 浩平 安田 明広 渋谷 一彦 阿良田 洋雄 佐伯 暖 吉田 和幸 佐々木 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-16, 2002
参考文献数
4
被引用文献数
19

地上デジタル放送のチャンネルプランでは、中継局も親局と同じ周波数を使って放送する単一周波数ネットワーク(SFN: Single Frequency Network)の導入が検討されている。SFNを構成する放送波中継局では、中継局の送信アンテナから放射された電波が親局波を受信するアンテナに回り込んで生ずる妨害波(回り込み波)を抑制しなければならない。本報告では、回り込み波の遅延広がりが大きい姫路中継局で確認した回り込みキャンセラの動作と、姫路局を二段目とした放送波中継の従属接続の確認実験について述べる。
著者
阿良田 洋雄 山崎 滋
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.773-779, 1986
被引用文献数
2 1

Es障害は近隣諸外国の電波がスポラディックE層 (Es層) によって反射され, 我が国のテレビ電波に混信する障害である.このEs障害の改善装置を開発し, その原理, 構成, 性能について述べた.本装置はテレビ中継放送局の中間周波段に挿入して妨害波を除去することを目的として開発したものであり, 最大4波までの妨害波を, 単一正弦波で50dB以上, FM妨害波で40dB以上自動的に除去する.千葉県銚子中継放送局において本装置の野外除去実験を行った.その結果, 妨害波の数が1波の場合, ほぼ確実に妨害波を除去できる.また複数の妨害波に対しても主観評価で1ランク以上改善でき, 今回最も妨害波の数が多かった8波の場合でも, 0.5ランクの改善ができる.また銚子において障害を受けている全期間中の妨害波数が2波以上ある時間率は約50%あり, 複数妨害波に対応できる本装置のEs障害に対する有効性を確認した.