著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 渋谷 一彦 佐々木 誠
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.1568-1575, 2000-11-20
被引用文献数
51

We propose a method of cancelling the coupling loop interference at a relay station in a Single Frequency Network (SFN) in Digital Terrestrial Television Broadcasting (DTTB) using an Orthogonal Frequency Division Multiplexing (OFDM) signal. This loop from a transmitting antenna to a receiving antenna can distort and oscillate the signal. The loop is cancelled by a replica of it generated by a frequency-domain adaptive cancellation algorithm. The method covers both QAM-OFDM (Quadrature Amplitude Modulation-OFDM) and PSK-OFDM (Phase Shift Keying-OFDM). Computer simulation demonstrated that this method effectively cancels the loop.
著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 佐伯 暖 岡 重雄 渋谷 一彦 佐々木 誠 金井 隆夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.53-58, 2001-01-30
被引用文献数
16

地上デジタル放送におけるSFNを放送波中継で実現する場合、中継放送所の送受アンテナ間の回り込みによる発振や信号の劣化が大きな問題となる。この回り込み対策として、回路的に回り込みを打ち消す回り込みキヤンセラ、ならびに、低サイドローブ特性を有する平面受信アンテナの開発を行っている。本報告では、平成12年5月に東北地区の地上デジタル放送研究開発用共同利用施設である白石中継局において行った放送波中継SFN実験の結果について述べる。実験は、回り込みキヤンセラと平面受信アンテナを使用し、送受アンテナ非分離の形式で行った。この実験において、回り込み波の強さが親局波よりも強い条件下でも、安定に中継できることを確認した。
著者
田口 誠 竹内 知明 蔀 拓也 濱住 啓之 渋谷 一彦 木村 智
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 2010 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
pp.15-5-1-_15-5-2_, 2010-08-31 (Released:2017-05-24)

Along with the installation of a large number of relay stations for digital terrestrial broadcasting, co-channel interference occur in part of service area. As a countermeasure against co-channel interference, we have developed an interference canceller using adaptive array technology and have experimental omparisons of a Pre-FFT type canceller and a Post-FFT type one in a real field.
著者
濱住 啓之 今村 浩一郎 神原 浩平 安田 明広 渋谷 一彦 阿良田 洋雄 佐伯 暖 吉田 和幸 佐々木 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-16, 2002
参考文献数
4
被引用文献数
19

地上デジタル放送のチャンネルプランでは、中継局も親局と同じ周波数を使って放送する単一周波数ネットワーク(SFN: Single Frequency Network)の導入が検討されている。SFNを構成する放送波中継局では、中継局の送信アンテナから放射された電波が親局波を受信するアンテナに回り込んで生ずる妨害波(回り込み波)を抑制しなければならない。本報告では、回り込み波の遅延広がりが大きい姫路中継局で確認した回り込みキャンセラの動作と、姫路局を二段目とした放送波中継の従属接続の確認実験について述べる。
著者
小郷 直人 鈴木 慎一 濱住 啓之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.41-44, 2013-02-13

NHK紅白歌合戦やゴルフ中継などに使用している42GHz帯ミリ波モバイルカメラの伝搬をより安定化,高信頼化させるため,送信,および受信アンテナの検討を行っている.今回,NHKホールにおける運用を考慮して,送信アンテナと受信アンテナについて,ビーム幅が異なるものを設計,試作し,伝搬実験を行うことで比較,評価した.その結果,NHKホールの環境においては,送信アンテナはビーム幅を広くし,受信アンテナはビーム幅を絞ることで伝搬特性が安定することを確認したので報告する.
著者
鈴木 慎一 小郷 直人 濱住 啓之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.37-40, 2013
参考文献数
3
被引用文献数
1

ハイビジョン映像を低圧縮・低遅延で無線伝送する高性能なワイヤレスハイビジョンカメラ「ミリ波モバイルカメラ」は,ゴルフ中継や紅白歌合戦などの様々な番組撮影で使用されている.今回,ミリ波モバイルカメラの安定運用を目的として,復調装置から出力されるFFT演算結果とビタビ復号で訂正したビット数の情報を用いて,伝搬特性および伝送特性を解析するリアルタイム解析システムの開発を行った.本システムは,複数系統の受信信号に応じた受信CNRや遅延プロファイル特性に加え,MIMO多重伝送の伝送特性の把握に必要な送信相関・受信相関などの伝搬特性をリアルタイムで解析し,その解析結果をPCの一画面上で表示することができる.本稿では,本システムの詳細について説明するとともに,本システムを用いて測定したNHKホールの伝搬特性の測定結果について報告する.
著者
津持 純 中川 孝之 濱住 啓之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.14 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.41-44, 2016-03-04 (Released:2017-09-22)

筆者らは、超高精細・高臨場感の次世代放送サービスである8Kスーパーハイビジョンの実現に向けて、ミリ波帯(42GHz帯)の電波を用いた8K放送番組素材の無線伝送装置(FPU: Field Pick-up Unit)の開発を進めている。技術的に、周波数利用効率が高い2×2偏波MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)-OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式とミリ波帯の広い周波数帯域幅を用いて8Kの大容量伝送の実現を目指している。OFDM方式は多数のサブキャリアを用いるためPAPR (Peak to Average Power Ratio)が大きくなり、電力増幅器の非線形歪みによる伝送特性の劣化が問題となる。その1つの対策として、OFDM信号のPAPR低減技術による伝送特性の劣化の抑制が挙げられる。本稿では、42GHz帯FPUのOFDM方式にPAPR低減技術を適用し、42GHz帯電力増幅器の入出力特性を用いて行った計算機シミュレーションによって、PAPRの低減量と電力増幅器の非線形歪みによる伝送特性の劣化量の関係を調査した。その結果、PAPRの低減によって非線形歪みによるBERの劣化を抑制できる効果を確認した。
著者
竹内 知明 田口 誠 濱住 啓之 渋谷 一彦 斉藤 正典
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 2010 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
pp.10-2-1-_10-2-2_, 2010-08-31 (Released:2017-05-24)

In this report, we show the field experimental results of digital terrestrial broadcasting reception in an interference environment caused by multipath outside the guard interval. To combat the delay spread over the guard interval, we use channel equalizer that performs a fast Fourier transform (FFT) on 4 OFDM symbols in combination and equalizes the multipath distortion in frequency domain. Experimental results show the effectiveness of the channel equalizer.
著者
田口 誠 村山 研一 古田 浩之 高田 政幸 濱住 啓之 澁谷 一彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.32, pp.43-46, 2009-07-30
参考文献数
5
被引用文献数
6

緊急地震速報とは、地震直後の小さな揺れをとらえて大きな揺れの前に震度や震源などを予測して発表する気象庁のサービスである.NHKでは,気象庁からの緊急地震速報を放送番組の中で自動送出している.日本の地上デジタル放送の伝送方式には、映像や音声などの本線信号を送るキャリア以外にAC(Auxiliary Channel)と呼ばれるキャリアがある.このACは、映像符号化やインターリーブの処理を行わないため遅延時間が少なく,DBPSK変調を用いていることから雑音や干渉に強い特長がある.今回、部分受信セグメント(ワンセグ)内のACを利用して緊急地震速報を伝送する方式の検討を行い,雑音やフェージング環境におけるワンセグACの伝送特性をシミュレーションと実験により評価した.
著者
田口 誠 濱住 啓之 伊藤 泰宏 渋谷 一彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.579, pp.29-32, 2007-03-02
被引用文献数
3

緊急警報放送とは、これに対応した受信機を自動的に起動し、地震や津波などの災害情報をお知らせする放送システムである。この仕組みは、地上デジタル放送におけるワンセグサービスにも備わっている。緊急警報放送によってワンセグの受信端末を自動的に起動するためには、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号に含まれる緊急警報放送用起動フラグを常時監視する必要があるため、そのための回路の付加によるワンセグ端末のバッテリの消耗を低減することが課題となっていた。今回、従来からOFDM信号の復調に使用されている高速フーリエ変換を使わずに、緊急警報放送用起動フラグが含まれるTMCC信号を簡易な回路で復調およびダイバーシティ合成することで良好な受信特性が得られることを確認した。また、ワンセグのチューナ部を起動フラグの受信タイミングに合わせて間欠的に動作させることで消費電力を低減できる見通しを得た。
著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 渋谷 一彦 佐々木 誠 大和田 雄之 佐伯 暖 金井 隆夫 福原 黎児 高瀬 徹 川瀬 克行
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.43, pp.17-22, 2000-07-27
被引用文献数
15

地上デジタル放送におけるSFNを放送波中継で実現する場合、中継放送所の送受アンテナ間の回り込みによる発振や信号の劣化が大きな問題となる。この回り込み対策として、回路的に回り込みを打ち消す回り込みキャンセラ、ならびに、低サイドローブ特性を有する平面受信アンテナの開発を行っている。本報告では、平成12年3月に近畿地区の地上デジタル放送研究開発用共同利用施設である北淡垂水中継局を用いて行ったSFNでの放送波中継実験の結果について述べる。この実験において、回り込みキャンセラと低サイドローブ受信アンテナを併用することで、回り込み波の受信電力が親局波と同程度の厳しい条件下でも、安定に中継できることを確認した。
著者
今村 浩一郎 竹内 知明 横畑 和典 成清 善一 濱住 啓之 渋谷 一彦 石井 真 安藤 嘉高 江口 直孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.643, pp.27-30, 2006-03-02
被引用文献数
4

地上デジタル放送を円滑かつ低コストで全国展開していくために,NHKでは,SFN放送波中継で問題となる送受アンテナ間での電波の回り込みによる干渉妨害を除去する回り込みキャンセラの研究開発を続けてきた.今回,開発した回り込みキャンセラを岐阜県の長良中継局に導入し,2005年12月26日の本放送開始日に実際に運用を行った.本報告では,本放送開始前の試験電波発射期間中に測定したSFN放送波中継の伝送特性について述べる.
著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 渋谷 一彦 佐々木 誠
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, no.39, pp.1-6, 1999-06-21
被引用文献数
7

In a relay station of SFN (Single Frequency Networks) for DTB (Digital Terrestrial Broadcasting), a coupling effect between transmitting antenna and receiving antenna should be reduced to an allowable level in order to avoid distortion and oscillation problem. Therefore, we have already made a basic report of the coupling canceler using reference signals such as SP (Scattered Pilot) contained in QAM-OFDM signals. In this paper, we propose a method of calculating transfer function of the coupling paths for the PSK-OFDM modulation schemes without SP, and applied the proposal method to the coupling canceler on some computer simulations. The simulations have shown the usefulness of the proposed method.