著者
阿部 倫明 小柴 生造 三枝 大輔 庄子 睦美
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究における主な発見を以下に記す。1.アルカリ性化剤介入前後における血漿および尿のLC-MS/MSによる尿毒症物質の定量的メタボローム解析の結果、クエン酸Na・K投与群でインドキシル硫酸・パラクレジル硫酸・アルギニノコハク酸の尿中排泄が増加し、インドキシル硫酸の血中濃度が低下した。2.クエン塩Na・K投与によって酸性尿の改善が認められたが、特に早朝尿に比べ随時尿のpH改善が大きいほど腎機能は良い傾向が認められた。クエン酸Na・Kは重曹とは異なりアルカリ性化以外の腎保護効果が期待できる可能性が示唆された。今後の慢性腎臓病の新規治療戦略の骨幹となる可能性が考えられた。
著者
三木 俊 阿部 倫明
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.282-287, 2018-05-15

痛みを数値化できるメリットを生かして 痛みの検査は、これまでビジュアル・アナログ・スケール(VAS:Visual Analoge Scale)やNRS(Numerical Rating Scale)が簡便な方法として臨床で用いられてきた。しかしVASやNRSは患者さんがもつ不安などの要素によって結果が左右されやすく、実際の痛みを正確に反映しているとは限らないという弱点がある。 近年、知覚痛覚定量分析装置PainVisionが開発され、患者さんの知覚や痛みを数値化して評価できるようになった。