著者
三木 俊 阿部 倫明
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.282-287, 2018-05-15

痛みを数値化できるメリットを生かして 痛みの検査は、これまでビジュアル・アナログ・スケール(VAS:Visual Analoge Scale)やNRS(Numerical Rating Scale)が簡便な方法として臨床で用いられてきた。しかしVASやNRSは患者さんがもつ不安などの要素によって結果が左右されやすく、実際の痛みを正確に反映しているとは限らないという弱点がある。 近年、知覚痛覚定量分析装置PainVisionが開発され、患者さんの知覚や痛みを数値化して評価できるようになった。
著者
三木 俊克
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.2_1-2_5, 2017 (Released:2018-01-18)
参考文献数
3

大学の研究成果の社会実装は我が国のイノベーションにとってますます重要となっている.1970年代には大学の研究成果は専ら学会や論文誌上で発表されていたが,いまでは産業応用が見込まれる成果は特許出願もすることが普通になった.大学やTLOでは,研究成果の一部を特許出願前の段階でも企業に提示し,有望なライセンシー候補を選んだり,産学共同研究の組成に利用したりすることが多かった.こうした研究成果プッシュ型のアプローチは大学の研究成果の技術移転や産学連携構築の基本手法であるが,研究成果の社会実装において必ずしも万能な手法ともいえない.本稿では,スタートアップや中小企業での事業化に代表される事業構想を起点とする研究成果の社会実装の課題や方法等について議論する.
著者
池谷 元伺 古沢 昌宏 石井 博 三木 俊克
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.1473-1480, 1989-10-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
17

試材料のミクロな領域での不射電子濃度を電子スピン共鳴 (RSR) で検出し,その空間分布を画像化するのが ESR 顕微鏡である.従来の断層画像計測を行う磁気共鳴画像 (CT-MRI) の手法に加えて,走査型イメージング方式を開発し,鉱物や化石の観察やマイクロドジメトリーへの応用が始まった, ESR 顕微鏡は広い分野に役立つと考えられるので,いくつかの方式について応用例とともに紹介する.
著者
三木 俊秋
出版者
一般財団法人林業経済研究所
雑誌
林業經濟 (ISSN:03888614)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.26-33, 1950-03-25
著者
原田 慶恵 谷 知巳 三木 俊明
出版者
(財)東京都医学研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

切断された神経軸索は神経成長因子(NGF)存在下で再生することが知られている。我々はこれまでに蛍光色素Cy3で標識したNGFを1分子イメージングする技術を使って、成長円錐におけるNGFの受容と成長円錐の運動反応の連関や、NGFと受容体の複合体形成に引き続く細胞内への取り込みの過程を、NGF1分子単位の精度で明らかにしてきた。そこで、本年度は神経軸索の再生過程とNGFの受容、取り込みの関係を調べる実験を開始した。ニワトリ7日胚から脊髄後根神経節を取り出し、ポリリジンコーティングしたカバーガラス上で2pMのNGFを加えて一晩培養した。神経節から多くの神経軸索が伸長する。カバーガラスで作製したガラスナイフでこの神経軸索を一気に数十本切断し、微分干渉顕微鏡で神経軸索の再生を観察した。神経軸索の再生には、NGFの添加が必須であることやRNA合成阻害剤の添加によって再生が阻害されることなどを確認した。次に微小ガラス針を使って神経軸索を一本ずつ切断し詳しく観察した。観察の結果、再生までの過程は切断後30分以内に神経軸索の切断部先端に小さな塊ができ、そこから成長円錐が再生した後に神経軸索の再生、伸長がおこっていることがわかった。神経軸索の再生には成長円錐の再生が不可欠で、成長円錐のNGFを取り込む機能が神経軸索の伸長に重要だと考えられる。このことから、再生に伴い、成長円錐のNGFを取り込む機能がどのように獲得されていくのかが今後の課題である。そこで今後の研究方針としては、蛍光標識したNGFを用いてこれらの再生過程のメカニズムを調べていく予定である。