著者
青山 智夫 井須 芳美 長嶋 雲兵
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.118, pp.13-18, 1995-12-11
被引用文献数
1

階層型ニューラルネットワークと関数の巡回表現を用いて時系列現象の予想を行った.この方法は,離散化した関数を小区間に分解し.その部分断片を組み合わせて外挿時の関数の形を予想する.断片の中に関数の将来の形と同じものが存在すれば精度良く予想できる,同じ断片がない場合,小区間の学習から元関数の近似関数がネットワーク内に構成できれば(この可能性は低くない)精度良く予想できる.Extrapolations for time-dependent phenomena are studied on use of multi-layered-neural-networks and recurrent representations of functions. Adopted theories are based on principles which the function can be constructed of many vectorized-fragments, and the fragments can be related to a set, which is a representation for an extrapolated-part of the function.
著者
八木 徹 神部 順子 青山 智夫 長嶋 雲兵
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.78-80, 2012-04-28 (Released:2012-05-10)
参考文献数
2

太陽光の大気の散乱による空の色の変化を見るために,ペットボトルと傘袋に満たした水にワックスを懸濁させ,それに白色LEDの光を当て,白色光の散乱をみる実験を行った.その写真をデジタルカメラで撮影し,デジタル画像解析を行ったところ,赤R,緑G,青B成分のうち,Rは光源から離れるにつれ,緩やかに減衰し遠距離まで到達でき,他方Bは急速に減衰し,GはRとBの中間の減衰傾向を持つことが示された.簡単な道具で定性的に太陽光による空の色の変化をデモンストレーションできた.
著者
青山 智夫 神部 順子 長嶋 雲兵
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of computer chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.7, no.5, pp.185-200, 2008-12-15
参考文献数
17
被引用文献数
2 3

デジタル一眼レフカメラで月光スペクトルと空の色相を撮影し,空中Suspended Particulate Matter (SPM) を計測する簡便法を示した.カメラに取り付ける回折系の制作方法,色相の定量化とSPM濃度の関係を示した.それらの方法により北緯32度,東経120 ∼130度間の空中SPMの濃度と性質の相違を評価し,次の結果を得た.<BR>1. 東経120度以西では仰角大の場合に高SPM濃度となる場合がある.物理的には仰角小の方が濃度は高くなるが,強い上層風に乗りSPM塊が流れているのならば逆転する可能性がある.地上高数kmに高濃度SPM塊が存在する場合はライダー観測にある.<BR>2. 仰角58度の月光スペクトルの青色領域に顕著な吸収帯がある.仰角20 ∼30度ではその吸収帯がなまる.光は仰角小ほどSPM層を長距離通過するので多種類のSPMの吸収の平均となる.仰角大の月光スペクトルに吸収帯があることはSPM塊の局在性を示す.<BR>3. 東経120度以西では地上のSPM濃度と仰角小のスペクトルの赤色成分との間には関連がない.東経131度では地上のSPM濃度が高いとき小仰角では赤成分が顕著となり青緑色成分は減少する.月の色は橙である.<BR>4. 東経120度以東の成層圏に不可視のSPMが存在する.<BR>これらの結果はSPMの性質が経度10度を移動する間に変化していることと矛盾しない.
著者
青山 智夫 八木 徹 神部 順子 中山 榮子
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.1105270129-1105270129, (Released:2011-05-28)
参考文献数
9
被引用文献数
4 2

2011年3月11日14時46分, M9.0の東北地方太平洋沖地震が誘発させた福島第1原子力発電所事故の放射性物質拡散について測定値に基づき考察した.(1) 放射性物質の拡散は方向による相違がある.原発から北西方向に20, 30, 40, 65 kmの地点で年間空間線量率の積算値を予測すると293, 162, 41.1, 16.2 mSv/yearとなり,40 km地点の実測値を737時間積算すると7.6 mSvとなった.(2) 同地点の土壌から105 Bq/kgオーダの 137Cs が3月20日と26日に検出された.土壌中の137Csの残存放射線量はバラツキが大きく,時系列関数は計算できなかった.131Iの滞留半減期は9.6日である.池水中の137Csの滞留半減期は11日,131Iは7.2日であった.これらの数値は4月14日17時までに公表されたデータに基づいて算出された.