著者
八木 徹 山口 敏和
出版者
江戸川大学
雑誌
江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University
巻号頁・発行日
no.30, pp.473-485, 2020-03

深層学習を含む機械学習が多くの人にとって身近なものとなり,各々の目的に活用するツールとなっていくことを想定した場合,機械学習を理解して活用できるようにするための教材が重要となる。本研究では,機械学習を体験し,学ぶためのシステムに求められる機能について考察した。さらにScratch 3.0 の拡張機能を活用し,TensorFlow やml5.js といったフレームワークを用いてScratch で機械学習を行うための拡張機能ブロック(Blocks for Machine Learning)を開発した。具体的には,画像分類を行うBML IC(Image Classifier)のほか,分類器にk 近傍法を用いるBML KNN(k-Nearest Neighbor), 転移学習を実行するBML TL(TransferLearning)という3 種類の機能を作成した。さらに,これらの機能を機械学習の体験に活用する方法についても検討をおこなった。
著者
吉村 忠与志 八木 徹 千田 範夫
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.2016-0046, (Released:2017-04-14)
参考文献数
5
被引用文献数
1

分子モデリングソフトウェアには3Dプリンタ用STLファイルを創出するものが開発されていない.そのため,いろいろな機能を付加した研究が進む中で,Winmostarで作成できるVRML形式ファイルをBlenderでSTLファイルに変換して分子軌道モデルを3Dプリンタで作成することができた.これによって,分子軌道の3Dモデルを簡単に作成できることから,この方面でのますますの利用を期待できる.
著者
八木 徹 神部 順子 長嶋 雲兵 青山 智夫
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.227-228, 2017 (Released:2017-02-04)
参考文献数
6

A smartphone application for observating atmospheric state and visualizing suspended particle matter (SPM) was developed. By using the ratio of B/R, G/R and B/G, it was confirmed that the nonlinearity in the developed image can be canceled and the distribution of scattered light in the atmosphere can be observed.
著者
樋爪 彩子 八木 徹哉 青柳 守紘 原田 歩実 伏木 亨
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.215-223, 2021-10-05 (Released:2021-10-11)
参考文献数
27

未熟・完熟山椒エキスが,塩分を控えた食品の風味に対してどのような影響を及ぼすかをVAS法及びTI法による官能評価により検証した。未熟・完熟山椒エキスはともに,塩分が低いかつお出汁の味を強める効果があることがわかり,減塩に役立つ可能性が示唆された。特に,完熟山椒エキスは,水っぽさのなさ,満足度やおいしさの向上にも効果的であった。未熟・完熟山椒エキスでは,味の増強効果が異なり,先味を強める未熟山椒エキスに対し,完熟山椒エキスは,味の持続性を高めることがわかった。両エキスの有効成分を同定するために,山椒エキス分画物の味の増強効果をTI法により評価した。その結果,完熟山椒の有効成分は,サンショール類とは異なる,フラクション2に含まれる成分であると考えられた。その成分は,サンショール類の味の増強効果の持続性を高める効果がある可能性が示唆された。
著者
吉村 忠与志 八木 徹 千田 範夫
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.22-27, 2017 (Released:2017-05-03)
参考文献数
5
被引用文献数
1

分子モデリングソフトウェアには3Dプリンタ用STLファイルを創出するものが開発されていない.そのため,いろいろな機能を付加した研究が進む中で,Winmostarで作成できるVRML形式ファイルをBlenderでSTLファイルに変換して分子軌道モデルを3Dプリンタで作成することができた.これによって,分子軌道の3Dモデルを簡単に作成できることから,この方面でのますますの利用を期待できる.
著者
八木 徹 神部 順子 中山 榮子 長嶋 雲兵 青山 智夫
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.199-209, 2014 (Released:2014-10-12)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

茨城県西南部,千葉県北西部,埼玉県西部の放射性物質の2012年4月から2013年3月までの一年間の環境動態を調べた.ガンマ線空間線量率の時系列変化をフーリエ変換してNyquist周波数48.2時間を境界として低周波,高周波成分とに分けた.低周波成分では,つくばみらい,石岡,牛久,土浦市,境町で7~8月に放射性物質の流入を示す線量率増加があった.高周波成分の中では24時間周期の現象がフーリエ・スペクトル中に特徴的に見出された場所があった.その現象を詳しく調べるため,毎日の4, 12, 20時の空間線量値の時系列変化を一年間にわたって調べた.12時の空間線量値は各地点特有の変化を示した.低周波,高周波成分の両方で放射性物質の移動が確認された.
著者
八木 徹 神部 順子 青山 智夫 長嶋 雲兵
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.78-80, 2012-04-28 (Released:2012-05-10)
参考文献数
2

太陽光の大気の散乱による空の色の変化を見るために,ペットボトルと傘袋に満たした水にワックスを懸濁させ,それに白色LEDの光を当て,白色光の散乱をみる実験を行った.その写真をデジタルカメラで撮影し,デジタル画像解析を行ったところ,赤R,緑G,青B成分のうち,Rは光源から離れるにつれ,緩やかに減衰し遠距離まで到達でき,他方Bは急速に減衰し,GはRとBの中間の減衰傾向を持つことが示された.簡単な道具で定性的に太陽光による空の色の変化をデモンストレーションできた.
著者
青山 智夫 八木 徹 神部 順子 中山 榮子
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.1105270129-1105270129, (Released:2011-05-28)
参考文献数
9
被引用文献数
4 2

2011年3月11日14時46分, M9.0の東北地方太平洋沖地震が誘発させた福島第1原子力発電所事故の放射性物質拡散について測定値に基づき考察した.(1) 放射性物質の拡散は方向による相違がある.原発から北西方向に20, 30, 40, 65 kmの地点で年間空間線量率の積算値を予測すると293, 162, 41.1, 16.2 mSv/yearとなり,40 km地点の実測値を737時間積算すると7.6 mSvとなった.(2) 同地点の土壌から105 Bq/kgオーダの 137Cs が3月20日と26日に検出された.土壌中の137Csの残存放射線量はバラツキが大きく,時系列関数は計算できなかった.131Iの滞留半減期は9.6日である.池水中の137Csの滞留半減期は11日,131Iは7.2日であった.これらの数値は4月14日17時までに公表されたデータに基づいて算出された.