著者
青柳 孝洋
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第42回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.76, 2008 (Released:2008-05-27)

本発表は、イスラーム社会における歌の受容と生産をとりあげる。特にナシード・ディーニーと称されるイスラーム的宗教歌謡ジャンルについて、主に2007年8月~10月の2ヶ月間にシリアで行った現地調査を基に論じる。 伝統的にはアッラーへの信仰を促すような内容のものが宗教歌謡では一般的であった。しかし近年、現代的な要請を受けてその内容は広がりを見せてきている。
著者
青柳 孝洋
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

現代アラブ世界の音文化、特にアラブ・ポップと称される大衆音楽が本研究の中心課題である。調査をする際、グローバル化、原理主義とも称されるイスラーム的な宗教復興運動、そしてインターネットや衛星放送をはじめとするメディアの発達を考慮した。20世紀末頃からのこれらの環境的な変化は、情報の伝達を容易にし、国境を越えた人や文化の交流を増大化させており、現在に至るまで、アラブ音文化の質的変化に大きく寄与している