著者
青柳 聡
出版者
Japanese Society of Otorhinolaryngology-Head and neck surgery
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.98, no.4, pp.627-641,755, 1995-04-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
41
被引用文献数
2 2

ヒト仮声帯の組織学的形態を年齢変化および男女差を中心に観察した. 対象は病理解剖された20~79歳までの男女各27例の喉頭で, 各標本の声帯全長を8等分し仮声帯上皮を観察した後, 再構築し仮声帯の上皮の扁平上皮化生 (以下, 化生) の範囲を立体的に評価し組織地図に表し, 喫煙との関連についても検討した. また声帯膜様部中央で仮声帯上皮下組織の観察を行った.1) 化生出現度は中年層がピークだが, 化生範囲には年齢変化がなかった. 喫煙群で後方から前方への化生範囲の進展がみられた.2) 腺組織は加齢により減少した.3) 膠原線維は加齢に伴い減少の傾向で, 弾性線維は加齢により増加傾向であった.
著者
古山 周太郎 川澄 厚志 清野 隆 青柳 聡
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.901-906, 2011-10-25 (Released:2011-11-01)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

本研究では、人的支援の先進的な事例である中越地域の地域復興支援員制度を対象に、活動日誌をもとに支援員の活動内容を整理することを第一の目的とした。さらに、活動量といった量的な視点から、その活動の傾向と推移を把握すると共に、住民、集落、地域といった支援対象と各種活動の関係をみて、今後の中山間地域の人的支援の取り組みのありかたについても検討を加えた。本研究で明らかになったのは以下の通りである。(1)支援員の活動内容は、観光交流活動、住民支援活動、集落再生支援から、情報発信や外部対応まで多岐にわたっており、活動量をみても特化したものはなかった。(2)各活動の量や内容は年次により変化しており、特に住民や集落との関わりが増加していた。人的な支援が時間の経過により推移している点が明らかになった。(3)観光交流活動や集落再生支援においては、支援員は主体的な役割と補完的な役割の双方を担っている。支援対象も住民個人から地域全体まで広がっており、活動の全般性と支援対象の重層性がその特徴であるといえる。