著者
河鰭 実之 韓 尚憲 崎山 亮三
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.480-484, 2002-07-15
被引用文献数
3 10

果実による水の蓄積が糖の蓄積と濃度に与える影響をトマト'Brehem's Solid Red'と'81L1204-2'果実において評価しようとした.開花14日後で直径30-35mmの果実を選び, これをアクリル製のパイプで覆って肥大生長を機械的に抑制した.この処理によって開花35日後の果実新鮮重は対照果実の30から40%となった.乾物の果実あたりの蓄積も抑制されが, 乾物率は処理によって増加した.このことは, 糖の流入よりも水の流入の方が処理によって強く抑制され, さらにそれらの流入が独立に変動しうることを示唆した.処理果, 非処理果いずれもフルクトースとグルコールが主要な糖で, スクロースは非常に少ないか検出できなかった.ヘキソース(フルクトース+グルコース)濃度は, 'Brehem's Solid Red'では処理果の方が非処理果より有意に高かったが, '81L1204-2'では有意差は認められなかった.短期間の肥大抑制効果をみるため, 果実を直径30-35mmの果実をアクリル製の容器で覆い, さらに果実と容器の間の隙間をガラスビーズで埋めた.この処理によって果実の肥大は直ちに抑制された.5日間の処理の間, 乾物率はほとんど変化しなかった.ヘキソース濃度は, 非処理果ではほぼ一定だったのに対し, 処理果では, はじめのうちは増加し, その後増加はみられなくなった.糖濃度の変化は, 乾物率の変化とは一致せず, 果実に流入した糖が不溶性の炭水化物ではなく水溶性の糖として優先的に蓄積した可能性が考えられた.
著者
韓 尚憲
出版者
名古屋商科大学
雑誌
NUCB journal of economics and information science (ISSN:13466097)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.273-281, 2005-03

深刻化する不況のなか、企業のネットワーク投資は停滞し、キャリアの設備投資も冷え込んでいる。ベンダーの競争激化によって通信機器・サービスの価格低下が進む一方、IP関連の新規需要はまだ十分に顕在化しておらず、通信ビジネスの環境はことさら厳しい状況にある。その影響で、大手企業を含む多くの通信産業は、IPネットワーク上で電話システムを構築できるIP-PBXの販売やIP-電話サービスを本格化している。しかしながら、装置販売およびソリュ-ション分野以外には明確な収益モデルがないため、その収益性は不透明なのが、現状である。本研究では、既存のサービス分野で適応されている効果的な収益管理 (Revenue Management) 概念をIP-電話サービス分野へ適応し、多様な料金レベルを提示することによって、潜在需要の促進、さらに全体の利益を最大化するための最適化ベースの収益管理モデルを提案した。さらに、模擬実験を行いモデルの有効性を確かめてみた。