- 著者
-
飯塚 佳乃
- 出版者
- 日本教育工学会
- 雑誌
- 日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
- 巻号頁・発行日
- vol.41, no.Suppl., pp.081-084, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
- 参考文献数
- 6
児童の学習意欲を高めるためには,児童が自身の学習成果を自覚できることが有効である.そこで本研究では,小学校算数科の授業において,授業の終末に授業のめあてに即して振り返りをする場を設け,授業の振り返りを児童自身の言葉で記録するよう働きかけを行い,単元の終末に単元全体の振り返りをする場を設け,単元の授業感想を記録するよう働きかけを行った.次に,その効果を検証するために,単元の授業感想や最終テストの成績を用いて,授業のめあてに即した振り返りが児童の学習意欲や学習内容の理解に及ぼす影響を検討した.その結果,児童の元来からの学習能力の影響を統制しても,授業のめあてに即した振り返りができた児童ほど,高い学習意欲を示す可能性が示唆された.