著者
新井 宏之 橋口 弘 馬場 俊彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.10, pp.741-748, 2022-10-01

莫大なデータトラヒック量に対応可能な高速大容量通信の実現のため,第6世代移動無線通信では,光無線通信が検討されている.光波帯を無線伝送に用いる場合には空間減衰が大きいため,アンテナには高利得が求められる.また,高利得化により,アンテナのビーム幅が非常に狭くなることから,送受信のリンクを張るためにビーム走査が必要である.本論文では,このような機能を有するアンテナとして光漏れ波アンテナの利得の向上及びその励振方法に焦点を当てた議論を行い,今後の展望について述べる.
著者
石井 理 馬場 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.143, pp.11-14, 2005-06-17
参考文献数
12

我々は2つの結合したマイクロディスクからなるフォトニック分子レーザの双安定特性を実証する.フォトニック分子を不均一励起すると, 可飽和吸収や利得飽和による双安定や2つの結合モード間のモードスイッチングが, 100μW以下の実効励起強度で観測される.これらの動作は可飽和吸収と利得スイッチングに基づくことがレート方程式により説明される.これらが起こる条件は, 不均一励起割合やディスク直径に依存するキャリアの各モードへの寄与率, および結合モードのQ値によって決まる.このようなモードスイッチングを示す双安定レーザは, 高速かつ微小な光メモリ, フリップフロップ等への応用が期待される.