著者
駒田 聡子
出版者
日本調理科学会
雑誌
大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.153, 2008

<BR> 【目的】<BR> 各家庭における食教育能力の低下してきている今日、子どもを預かる保育所の食育実践が非常に重要になってきている。しかしその一方で食育というと何か特別なことを行わなければいけない、何をしたらよいのかわからないという声が保育士から聞かれる。そこで、保育所職員に対しアンケートを行い食育実践の現状・ニーズ等を調査した。<BR>【方法】<BR> 三重県T市公立30園1,2,3,4,5歳児担当保育士と調理担当者の代表を対象とした。配布総数180、回収数154(回収率85.6%)。調査時期は平成17年1月。<BR>【結果】<BR> 食育実践は、約8割が行っていた。食育実践上困難と感じていることには、「食育の内容がわからない」「職員間の意識の差」「クッキング保育が制限されること」などがあがった。食育実践上ほしい情報は、「他園の取り組み」が最も多い。自由記述では、「1歳児からすでに菓子類を食事にしたりして、家庭の食事は簡易・簡単にすませられている(おかずとはパックに入ったものと思っている子がいる)」実態や「子どもの食べる意欲が感じられない」実態、「園の働きかけが理解されない家庭が多い」などの問題と、0-157事件以来、「園での調理体験や収穫物を食べることが行政より禁止され、子どもに生きた食体験を積ませることが困難になった」ことに対する不満・怒りの声が上がった。今後は、園全体で保護者の意識を変容させることに取り組むことや、クッキングから子どもを遠ざけるのではなく、食体験を様々に積む中で食品衛生に対する知識・技術を身につけさせていけるような取り組みを行政も含め考えていく必要があることがわかった。
著者
駒田 聡子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 2019年度大会(一社)日本調理科学
巻号頁・発行日
pp.13, 2019 (Released:2019-08-26)

【目的】家庭科は,「日常生活に必要な基礎的知識および技術を身につける」ことを目的としているが,大学生の様子を見ると「缶切りが使えない」「(青菜ゆで)お湯の沸騰が分からない」「親指を使って桂むきができない」など,小学校から始まる家庭科で学ぶべき内容が定着していないと感じる場面が多い。そこで将来小学校教員となる教育学部学生を対象にアンケートを採り,これまでの学びの中で食に関わる基礎的・基本的知識がどの程度身についているのかを知り,そこから課題をみいだし教科教育に活かすことを目的とした。【方法】二大学の教育学部学生を対象として家庭科教育の初回授業時に,衣食住に関わる基礎的知識を問うアンケートを実施した。回答者数202名。【結果および考察】各項目の正解率は,1カップの容量 43%,大さじ1 55%,小さじ1 64%,水からゆでる食材 40%,食品群 約55%,1合 9%,消費・賞味期限 92%,食糧自給率語句の意味 54%・数値 11%,密度の違い 63%,廃棄率計算 36%だった。この結果より,実生活に必要な各教科での学びが知識として定着していないことが示唆できた。今後は各教科での学びを「実生活の具体的などの場面にどう活かすのか」,「どう活かせるのか」をより実感を伴って理解されるように教え,小学校での教科教育に活かせる教員養成を行っていく必要性を強く感じた。
著者
玉木 領司 村田 真理子 駒田 聡子
出版者
三重大学
雑誌
三重医学 (ISSN:03850978)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.141-145, 1997-03
被引用文献数
1