著者
三好 重明 三松 佳彦 高倉 樹
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

葉層構造は可積分接平面場であるが,1 次元接平面場に,より強い可積分条件を課した完全積分可能なベクトル場に関し,閉葉の位置の問題に関する研究を行った.即ち,3 次元開多様体内に与えられた絡み目を平面への沈め込みの 1 点の逆像として実現する問題に関し,その為の必要十分条件を与え,さらに結び目の場合にその古典的な不変量による記述を与えた.完全積分可能なベクトル場に横断的な 2 次元葉層構造は Thurston の不等式を自然に満たし,開多様体上のそのような自然な族を与える.開多様体上で Thurston の不等式を満たす葉層構造を考察する為の一つの自然な雛形を与えると期待できる.
著者
小野 薫 泉屋 周一 秦泉寺 雅夫 松下 大介 石川 剛郎 山口 佳三 高倉 樹
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

symplectic 構造は、古典力学における Hamilton の運動方程式の定式化などで重要な幾何構造である。近年は、symplectic 構造そのものの幾何学的研究が進展し、ミラー対称性の数学的研究と相俟って多くの研究者が関心を持つ対象となっている。研究代表者は、symplectic 幾何学で特に重要な Floer 理論とその応用の研究を続けている。今研究計画においては、Floer 理論をトーリック多様体とその Lagrange トーラスファイバーに対して、具体的な研究をし、いくつもの興味ある結果を得た。