著者
高取 祐介 武尾 英哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.148, pp.7-12, 2012-07-18

本稿では,車載センサを用いた出会い頭衝突防止システムにおいて,後方車両検出用センサおよび前方2車両検出用センサを用いた場合の性能解析を,丁字路を模したミクロスコピック交通流シミュレーションにより行っている.流入路に到着した車両が優先道路を走行する車両の位置等の情報を完全に把握できる確率を車両情報完全把握確率と定義し,性能指標として用いる.シミュレーション結果より,後方車両検出用センサを利用するケースは前方2車両検出用センサを利用するよりも高い車両情報完全把握確率を達成すること,また,前方2車両検出用センサは高交通量・低システム普及率の段階において車両情報完全把握確率の向上に寄与することが定量的に示されている.
著者
高取 祐介 長谷川 孝明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.762, pp.35-39, 2005-03-22

本論文では車車間通信を用いた安全運転支援システムの普及段階での安全性の定量的評価を行っている.搭載車両および非搭載車両それぞれの安全性の評価指標を提案し, ミクロスコピック自律走行型交通流シミュレータを用いて車両1台1台の無事故走行距離を測定することで, システムの有無による安全性を定量的に評価している.警告型支援システムの効果をシミュレーションによって評価した結果, システム搭載車では普及率が20%から60%といった比較的低普及段階においても, およそ1.5倍程度ドライバの無事故走行距離が伸びることが示されている.さらに60%を超えると安全性が大きく増加することが示されている.
著者
高取 祐介 八嶋 弘幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS
巻号頁・発行日
vol.109, no.187, pp.23-28, 2009-09-02
参考文献数
8
被引用文献数
4

本稿では,前方障害物検出用センサで検出した車両走行情報を車車間通信によって周辺他車両と共有する安全運転支援システムの性能評価を行っている.前方障害物検出機能と車車間通信機能を車両が有するモデルをミクロスコピックシミュレータに導入している.また,自車を中心とした一定範囲内に存在する周辺他車両数に対する情報取得車両数の割合を情報取得率と定義し,システム機器の普及率に対する情報取得率を評価している.さらに,一定道路区間における平均事故発生間隔と,一台あたりの車両が一定距離を走行した際の平均事故遭遇頻度を普及率に対して評価している.前方障害物検出センサのみを使用するシステムと前方障害物検出センサと側後方障害物検出センサを両方使用するシステムにおいて,普及率20%から80%において同平均事故発生間隔で比較した結果,前方障害物検出センサと側後方障害物検出センサを両方使用するシステムに対して,前方障害物検出センサのみを使用するシステムは10ポイントから30ポイント高い普及率が必要となることが明らかにされている.また,平均事故遭遇頻度を比較したところ,搭載車の安全性は普及率40%までは差があるが,40%よりも普及率が向上すると,前方障害物検出センサのみを使用するシステムの平均事故遭遇頻度は前方障害物検出センサと側後方障害物検出センサを両方使用するシステムに近づくことが明らかにされている.
著者
高取 祐介 武尾 英哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.163, pp.1-6, 2013-07-19

本稿では,側方車両検出用センサを利用して対向交通車両の情報を取得し,車車間通信ネットワークでその情報を共有する出会い頭衝突防止システムについて性能を解析する.丁字路流入路から交差点入口に到着した車両が優先道路を走行する車両情報を完全に把握できる確率(車両情報完全把握確率)を評価指標とし,丁字路交差点用のミクロスコピック交通流シミュレータによってシミュレーション解析する.解析結果よりセンサの検出距離,検出範囲,交通量が普及率特性に与える影響が定量的に明らかにされ,提案システムが従来システムよりも低い普及率から高い車両情報完全把握確率を達成することが示されている.
著者
和田 崇雅 高取 祐介 八嶋 弘幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.42, pp.33-37, 2008-05-15
被引用文献数
4

本稿では、インターネット接続機能と2次元コード(QRコード)読み取り機能を持った携帯電話であれば機種を問わず、携帯アプリを導入することなく利用可能な屋内歩行者ナビゲーションシステムを提案している。位置情報を付加したURLを埋め込んだ2次元コードを屋内に配置し、これを利用者が携帯電話で読み取り、埋め込まれたURLへアクセスし目的地を設定することで、ウェブベースでの実画像を用いた直感的な経路案内を実現している。本システムの評価実験を行った結果、多くの利用者が目的地に到着でき、本システムの有効性を確認している。