著者
高安 美佐子
出版者
東京工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

ブログやツイッターなどの公開されているインターネットの書き込み情報を自動的に収集蓄積した巨大なデータを、統計物理学的な視点に基づき科学的な分析をした。まず、日常的に一定の頻度で使われていると期待される単語に注目し、その基本的なゆらぎの特性を明らかにした。次に、流行語やニュース用語などに注目し、その上昇・下降が指数関数やベキ乗の関数形で記述できることを示した。
著者
水野 貴之 高安 美佐子 高安 秀樹
出版者
素粒子論グループ 素粒子研究編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.108, no.4, pp.D9-D12, 2004-01-20

平均場近似のアイデアを用いて企業所得分布におけるPower-Law発生メカニズムを明らかにする。膨大な企業財務データから企業所得は物理学で用いられる乗算ノイズを持つ離散Langevin方程式によって記述されることを示す。Zipf則を30年間維持している日本企業では前年度の所得が統計的に今年度の所得に依存していないという経験則から所得分布のべき指数を理論的に示し、アメリカやイギリスの所得分布については数値計算により示す。