著者
高安 秀樹
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.48-49, 2019-01-05 (Released:2019-07-10)

ラ・トッカータ シリーズ「人工知能と物理学」AIの弱点を補うのは物理の人材だ
著者
高安 秀樹
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.885-981, 1985-09-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
高安 秀樹
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.723-728, 2002-01-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
佐野 幸恵 高安 秀樹 高安 美佐子
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.77, no.7, pp.458-463, 2022-07-05 (Released:2022-07-05)
参考文献数
16

ウェブサービスの一つであるSNSが国内外問わず広く普及している.SNSの代表例であるFacebookは,世界中で登録者数が28億人ともいわれている.SNSの中では,実社会と同様に地震情報などのニュース速報が瞬時に広まったり,誹謗中傷による告発があったりと,様々な現象が起きている.特に近年,SNSで問題視されているのが,多くの人に誤情報があたかも正情報として伝わり,社会的な混乱を引き起こす現象,デマの拡散である.SNSにおける情報伝播は,とらえどころがなく,研究対象として,ましてや物理の問題として扱うことができるのか議論が分かれるところであろう.実際に,SNSを構成する人間には個性があり,その間にやり取りされる情報も多種多様な文脈があり,統一的に扱うことは到底困難にも感じる.さらにSNSを運営するのは,特定の営利企業であり,その性質は自然現象とは大きく異なる.しかし,一歩引いて観察すると,SNSは構成している人をノード,その間を流れている情報をリンクとするネットワークとして表現することができる.しかも,そのやりとりは電子的に精緻に記録されているため,大規模に分析することができる.そのため,SNSに関する研究は特にコンピュータサイエンスや情報処理の分野において活発に行われている.一方で,情報が伝播していくネットワーク構造のみに着目した研究は,実はあまり多くはない.そこで,われわれは現象をなるべく単純化した形で,正誤情報が伝播していくネットワーク構造の違いを比較した.具体的には,日本でも広く使われているSNSの一つであるTwitterにおいて,アカウントをノード,その間をつなぐリツイートとよばれる情報の転送関係をリンクとしたネットワークを正情報と誤情報の両方で構築し比較した.そして,これらを比較した結果,誤情報の方が複雑なネットワーク構造をしている点に着目した.特に,正情報の場合,発信源を中心とした星型で伝播するのに対し,誤情報の場合,発信源は必ずしもネットワークの中心とはなっていない.誤情報では,目にした情報を,発信源まで遡ることなく,そのまま身近な人へと転送することがしばしば起こっていることを表している.このような伝播ネットワークの違いを数値化することにより,伝播している情報の文脈や,情報を発信・転送する人の属性などを考慮することなく,SNSで広まっている情報が正誤どちらに近いのかを評価できるようになる.さらに,数値化においては,ネットワークのローカルな情報である,リンク数の平均,および二乗平均だけを用いている点は,重要である.例えばノードの重要度を表す代表的な指標である媒介中心性を計算するには,ネットワーク中のすべてのノードペア間の最短経路を計算する必要がある.一方,リンク数の平均,および二乗平均であれば,注目するノードのローカルな情報のみで計算ができる.今後もSNSによる情報流通が増えていくと考えられる.透明性が高く,計算量も軽い指標で新たな「情報生態系」を捉え,明らかにし,さらに社会へも還元するような取り組みは,重要性を増していくのではないだろうか.
著者
海蔵寺 大成 青山 秀明 田中 美栄子 藤坂 博一 増川 純一 小野崎 保 相馬 亘 高安 秀樹 生天目 章 藤原 義久
出版者
国際基督教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

本研究の課題である統計力学の視点から経済現象を分析しようとする試みは最近、経済物理学と呼ばれ始めている。経済物理学は急速に発展しつつある学際的分野であるが、始まったばかりの研究領域である。本研究の目的は経済データの統計分析を通して経験則を発見し、その観察事実を物理学者と経済学者がお互いの知識を持ち寄り、議論することでこれまでの学問的な枠にとらわれない新しい実証的経済科学を作ることである。この時期にこの分野で研究している研究者が共同して一つの課題に取り組みお互いの知識や考え方を共有する機会が与えられたことは、今後の経済物理学の発展にとって非常に重要な意味があったと考える。本研究における主要な研究対象は次の2つである。I.「資産市場におけるゆらぎ」、II.「企業・個人の所得のゆらぎおよび経済社会ネットワーク」である。すなわち、本研究の課題は経済のストックとフローおよびそれらの相互作用を統計物理学的視点から分析することである。この2つの課題は経済物理学において最も関心をもたれているテーマであると同時に、多くの未解決な問題を含む研究課題でもある。それぞれの研究課題において、まず、徹底したデータマイニングが行われ、多くの統計的法則が発見された。また、発見された経験則を説明する新しい経済理論が統計物理学の視点から構築された。本研究の成果は、多岐に亘っているが、今後、これらの成果を発展、統合してゆくことで、実証的な立場からマクロ経済現象を明らかにする極めて独創的な経済学を作り出すことができると期待している。
著者
高安 秀樹
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会年会予稿集 日本応用数理学会年会予稿集
巻号頁・発行日
pp.99, 2002-09-18 (Released:2003-03-18)

本講演では、経済物理(エコノフィジックス)の研究最前線の様子をレヴューする。需要の安定均衡が物理的にはありえないことなど、裁定機会が存在すること、ミクロな市場価格の変動からマクロなインフレーションの時間発展の方程式を導出することなど、これまでに得られている基本的な成果を紹介する。また、応用研究の現状を踏まえて、今後の展望を議論する。
著者
高安 秀樹 水野 貴之 高安 美佐子
出版者
サイエンス社
雑誌
数理科学 (ISSN:03862240)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.78-83, 2002-03
被引用文献数
1
著者
金澤 輝代士 末重 拓己 高安 秀樹 高安 美佐子
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第59回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.239-241, 2016 (Released:2017-02-01)

外国為替市場に関する詳細なデータが近年利用可能になった.本講演では外国為替市場の実データをもとに,外国為替市場のトレーダーたちのミクロな取引戦略を解析する.さらに,その性質を取り入れた多体確率過程モデルを提案し,その近似解を解析的に議論する.最後に,以上の結果が実データと整合するか検証する.
著者
金澤 輝代士 末重 拓己 高安 秀樹 高安 美佐子
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.59, pp.239-241, 2016

<p>外国為替市場に関する詳細なデータが近年利用可能になった.本講演では外国為替市場の実データをもとに,外国為替市場のトレーダーたちのミクロな取引戦略を解析する.さらに,その性質を取り入れた多体確率過程モデルを提案し,その近似解を解析的に議論する.最後に,以上の結果が実データと整合するか検証する.</p>