- 著者
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榎戸 芙佐子
平口 真理
高木 哲郎
中川 東夫
渡辺 健一郎
今井 昌夫
渡辺 多恵
地引 逸亀
鳥居 方策
- 出版者
- 一般社団法人 日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.6, pp.453-461, 1999-08-01 (Released:2017-08-01)
- 参考文献数
- 42
神経性食欲不振症(AN)のまま2児を出産した珍しい症例を経験したので, その長期の経過を内外の報告を参照して報告した.症例は高校1年, 48kgあった体重が39kgに減り無月経となり発症した.高校3年時, 26kgとなり約1年間当院に入院した.入院中に強迫症状が認められた.25歳で結婚し専業主婦となり, 26歳時に体重35.5kgで2,076gの女児を帝王切開術にて出産した.29歳時に体重37kgで月経が戻り, 30歳時に体重32.5kgで1,814gの女児を出産した.その後も体重は32〜34kgで推移し, 強迫的な生活態度, 無月経, 食事の制限は持続している.2人の子どもは元気であるが, 体力不足で十分な育児ができないと嘆いている.