著者
高木浩光
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.9, pp.1-1, 2013-03-07

監視カメラとプライバシーの問題は古くから議論の続いてきた課題であるが,昨今,情報処理技術と通信技術の高度化と低廉化により,単に映像を録画すするのではなく,様々な形で情報を加工,分析(例えば,被写体の人物の顔画像から性別や年齢を推定する等)し,通信回線を通じてデータを集約する形態のシステムが登場し,防犯や監視の目的以外の,商用目的等にも用いられ始めている.そこではカメラはもはや撮影をしているとは言えず,「性別センサー」あるいは「年齢センサー」として機能しているとも言え,その情報自体は個人情報保護法の個人情報に当たらないとの理由から,被写体となる人々に告知することなく公共の場所でカメラが見えない形で設置される例が現れ始めている.本講演では,こうした見えないカメラの設置をプライバシーの観点でどのように捉えるべきかについて再考すべく,カメラ以外の他の分野における従来のプライバシー上の問題点について整理し,比較することで,何が問題となり得るのか,その原理は何かを明らかにすることを試みる.また,諸外国の動向を交えながら,日本における法制度の現状と今後の可能性について考察し,関連技術の研究開発と普及に際して考慮すべきことを示したい.
著者
高木浩光 有田 隆也 川口 喜三男 曽和 将容
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告
巻号頁・発行日
pp.73-80, 1994
被引用文献数
1

効率的な並列実行のために,タスク間のデータ依存関係などにより必要となるプロセッサ間の同期操作を,高速に実現することが重要である.同期操作のソフトウェアによる実現では,同期操作自体に浪費される時間が無視できないほどに大きいものとなりうるのに対し,バリア同期の専用ハードウェアによる実現は,高速でしかも実現コストが小さいという特長を持っている.本稿では,ソフトウェアによる同期操作を一切併用することなく,バリア同期のみによって,与えられたプログラムの正しい実行を保証するような,バリア挿入位置を求めるアルゴリズムについて議論し,プロセッサの実行タイミングを推定しながらタスク割当てと同時にバリア挿入位置を決定することで,できるだけ全体の処理時間が短くなるような割当てを決定するアルゴリズムを示す.
著者
高木浩光
雑誌
Internet Week
巻号頁・発行日
2002
被引用文献数
1 1