著者
坪井 潤一 松石 隆 渋谷 和治 高田 芳博 青柳 敏裕 谷沢 弘将 小澤 諒 岡崎 巧
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.16-00039, (Released:2016-10-20)
参考文献数
24

西湖で発見されたクニマスは,近縁種であるヒメマスと区別されずに釣獲されている。毎年,解禁から2日間,ビクのぞき調査を行い,鱗による年齢査定,遺伝子解析による種判定を行った。Age-length keyから,体長組成分布を年齢組成に変換した。年齢組成から,平衡状態を仮定して全減少係数Zを推定し,寿命から得られた自然死亡係数を用いて,漁獲係数Fを推定した。総釣獲尾数CとF,Zの関係から資源尾数Nを推定し,クニマスの比率を乗じた結果,クニマス資源量は4,300-11,000尾と概算された。
著者
高田 芳博 園田 武 中村 幹雄 中尾 繁
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.678-686, 2001-07-15
被引用文献数
4 11

島根県宍道湖の2水域(斐川, 玉湯)で, ヤマトシジミCorbicula japonicaの成長と着底稚貝出現状況を検討した。殻表のリングは年齢形質と認められ, リング数は玉湯で6本, 斐川では3本であり, 斐川では0本群が卓越していた。殻長は1本目のリング形成時に斐川側が大きく, その後の平均殻長にも差が認められた。殻成長は春から秋にかけて大きく冬期間は停滞した。一方, 軟体部成長はリング数2本・3本群で6月から9月にかけて多く, 冬は少なかった。着底量に水域間で明瞭な差は認められなかったが, 斐川では着底後の減耗が著しいことが示唆された。