- 著者
-
高見 昭良
- 出版者
- The Japan Society for Hematopoietic Stem Cell Transplantation
- 雑誌
- 日本造血細胞移植学会雑誌 (ISSN:21865612)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, no.3, pp.61-69, 2013 (Released:2013-07-19)
- 参考文献数
- 66
- 被引用文献数
-
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同種造血幹細胞移植後ドナー血液細胞の生着不全は稀ながら重大合併症であり,早期に致死的経過をたどる恐れがある。サルベージ療法として,前処置後の再移植に加え,単純幹細胞輸注や造血因子,免疫抑制の調整,ドナーリンパ球輸注などの治療が試みられてきたが,治療成績は芳しくなかった。最近安全で効果的な再移植法が開発され,注目を集めている。本項では,生着不全の診断,予後,治療法を中心にこれまでの報告をまとめた。