著者
髙山 卓美
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.111, no.4, pp.204-218, 2016 (Released:2018-06-29)
参考文献数
36

中国の蒸留酒は,固体発酵,大曲,泥窖地発酵,固体醪蒸留など他に見ない特徴を持ち,その酒質も高アルコール度,高い香気など独特の個性を有している。しかしながら,その起源については諸説あり謎に包まれた部分も多い。中国では近年,遺跡の発掘が相次ぎ貴重な発見がなされているが,著者は2007年に発見された劉怜酔焼鍋遺址の出土遺物をもとに,これまでの古記録を整理しつつ,その歴史的意義と酒造法変遷についての考察を行った。本論文は中国酒史を考える上で重要な知見と示唆を与えるものである。
著者
髙山 卓美
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.114, no.11, pp.681-691, 2019 (Released:2023-12-10)
参考文献数
41

悠久の歴史を持つ中国の酒には多くの古文書があり,さらに現在もなお続く遺址の発掘によって当時の状況が明らかになりつつある。本稿はこれらの資料と関連文献を整理し,紀元前から現在に至る中国の酒の変遷を,その時代背景を踏まえながら解説したもので,中国酒に関心を持つものにとって貴重な知見と示唆を与えるものである。
著者
髙山 卓美 斉藤 敦子 THU Pham Thi VAN Nguyen Thu ANH Dan Hong
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.394-409, 2015

東南アジアそれぞれの国の伝統的な醸造酒は,主に固体発酵法で製造されるが,ストロー様の"吸管"を用いることで,壺中の発酵醪から固形物を濾過しつつ,飲酒を楽しむユニークな飲み方が現代にも受け継がれている。近年,そのような方法は,次第に消滅したり,観光化されて伝統的な作り方から外れたものになる恐れがあり,本レポートは貴重な資料である。ご一読を!!