著者
鳥飼 圭人 石井 修 稲村 祥代 清水 裕子 根本 隆章 武岡 裕文 秋山 佳子 土田 浩生 成田 信義 松田 隆秀
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.110-114, 2010 (Released:2015-05-30)
参考文献数
10

当院の総合診療内科は他の臓器別の専門8内科と独立した内科の1科として存在する. 外来では内科全体初診患者の約40%にあたる1日30~40人の診療にあたり, 入院では30床を担当し診療にあたり, 初期臨床研修医, 後期臨床研修医の教育を行っている. 今回, 診療実態を把握する目的で, 2007年4月から2008年3月まで当大学病院総合診療内科に入院した593症例 (男性289名, 女性304名, 平均64.2±21.2歳) の診断について検討した. 主な疾患は, 肺炎111例, 尿路感染症44例, 感染性腸炎34例, 気管支喘息24例, 不明熱12例, 心不全11例, ウイルス感染症9例, 憩室炎8例, 悪性リンパ腫7例, 伝染性単核球症7例, リウマチ性多発筋痛症6例等であった. 初診外来だけでは診断に至らない症例の診断・治療など専門分野にとらわれない診療を実践する場として, 総合内科病棟の存在は不可欠である.
著者
鳥飼 圭人
出版者
聖マリアンナ医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

高齢者の動脈硬化性疾患の危険因子である脂質異常,高血圧,糖尿病について特定健診から検討した。前年脂質異常を指摘されたのは38.4%であった。薬物治療を受けたのは22.8%(p<0.01)であり,このうち今回改善したのは47.6%であった。前年高血圧を指摘されたのは34.7%であった。薬物治療を受けたのは59.0%であり,このうち今回改善したのは40.8%であった。前年糖尿病を指摘されたのは6.9%であった。薬物治療を受けたのは60.6%であり,このうち今回改善したのは20.0%であった。高齢者の脂質異常に対して積極的に治療を開始し,高血圧と糖尿病のコントロールを適切に行う必要性が示唆された。