著者
鶴岡 森昭
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.5-8, 2015

2015 年 3 月上旬、高校「物理基礎」最後の 2 時間を使って放射線に関する授業を実施した。この教材は 2011 年 3 月 11 日の東日本大震災に伴って起った福島第一原子力発電所事故による放射線漏れの緊急事態に直面し、当時の勤務高校の物理授業で自主編成し実施したものを基にしている。放射線の単位、放射線の所在、放射線の識別、放射線の利用、放射線の被害と防護に関する理解を促すことをねらいとした。本論考ではその実施前と実施後の調査結果も紹介する。
著者
鶴岡 森昭
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.307-312, 2005
参考文献数
3
被引用文献数
1

高校物理教科書に掲載されている物理学者60名について,高校物理の課程修了時における知名度を3段階の尺度で,異なる3校の普通科高校の生徒218名を対象に調査した。知名度の学校差の要因として,中学校理科や高校他科目での既習や,授業の進行における配列位置や,教師の解説が生徒に与える印象などが考えられる。本調査のような生徒の物理学者に対する知名度の知見は,物理に対する生徒の関心度・理解度を測る一手段として重要であり,教科指導改善の焦点を絞る上で有益であると思われる。