- 著者
-
黒澤 睦
- 出版者
- 明治大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2009
本研究は、告訴権・親告罪制度の観点から、犯罪被害者と刑事司法過程の関係の在り方を考察するものである。告訴および親告罪は、犯罪被害者の意思を尊重しようとする制度であり、近年の犯罪被害者を重視した法政策の中では、大きく注目されるべきものである。本研究では、とりわけ、親告罪をめぐる捜査機関・訴追機関の対応、いわゆる告訴権の濫用(不当告訴・不当不告訴)とその法的対応、告訴任意代理制度と被害者支援思想などについて、歴史的・比較法的検討を行った。