- 出版者
- [林宗二]
- 巻号頁・発行日
- 1500
いろは引き分類辞書。冒頭の語が「伊勢」で始まる伊勢本系節用集の刊本。刊記は無いが古くより饅頭屋林宗二刊行として伝えられ、「饅頭屋本節用集」の名で知られる。林宗二は室町時代後期の奈良の商人で歌学者。家業の饅頭屋の傍ら三条西実隆、清原宣賢ら当時の第一級の学者に和漢の学を学び、連歌師の牡丹花肖柏より古今伝授を受けたという。現存している「饅頭屋本節用集」には首尾の欠けているものが多いといわれるが、本書は摺り、保存状態ともに良い本である。形態は使用の便をはかった小型の横本。「伴氏家印」(伴直方)「榊原家蔵」(榊原芳野)の印記。