著者
大塲 洋介 宮下 芳明
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2022-HCI-199, no.2, pp.1-8, 2022-08-15

MacBook Pro(2021)にはディスプレイの上端中央にノッチ(描画が行われない黒い領域)が配置された.デフォルトのカーソルサイズの場合,このノッチとカーソルが重なると,カーソルの全部もしくは一部が隠れてしまう状況が観察された.このような状況下では,ユーザはノッチ内でのカーソルの位置がわからなくなったり,カーソルを見失ってしまったりする可能性がある.それにより,ノッチを回避する経路をとったり,ノッチ付近で慎重に操作したりすることで操作時間が増加するかもしれない.本研究では,画面上端にあるターゲットから,同じく画面上端にある他のターゲットを選択する場合(例えば,メニューバーの「ファイル」項目を選択後,「検索」項目を選択する場合),ノッチが操作時間に与える影響を調査した.結果,本実験条件のうち,ノッチがターゲットの間にある条件では,操作時間が約 11.8% 増加することがわかった.

言及状況

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1)  M1大塲洋介君「ノッチがポインティングの操作時間に与える影響」。MacBook Pro(2021)にはディスプレイ上端にノッチが配置されカーソルが遮蔽されますが、操作時間やエラー率に影響があるのか、どうすれば影響を小さくできるのかといった議論を行いました。 https://t.co/FAisIC7NEt #hci199 https://t.co/R17kAhV8lF

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