著者
出雲 孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.1-16, 2019-03-31

近年、ロボットやいわゆる人工知能の商業利用が、ますます注目を集めている。この種の無人取引を安定化させるためには、利用者の法的責任をできる限り客観的に定める必要がある。その一手段として、人格付与も含めた特殊な法的地位の創設が議論されている。けれども、ロボットやいわゆる人工知能に法的な地位を付与する案に対しては、時期尚早との根強い反対がある。本論文は、イタリアの法学者ウゴ・パガロが提唱した「デジタル特有財産(英:digital peculium)」という新しい法概念にもとづいて、古代ローマにおける奴隷の主人の責任とロボット所有者の責任とを比較し、法的な地位の付与を伴わないルール作りを模索するものである。その中心的なコンセプトは、自律的な人工物に対して一定額の特有財産を付与し、この価額を当該人工物の所有者の責任上限とすることにある。このような責任上限の設定は、日用品の自動購入や自動倉庫の管理等に、法的安定性をもたらすことが期待される。

言及状況

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

[ロボット][法] 「デジタル特有財産に関する一考察 : ローマの奴隷制とロボットとの比較から」

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

法的人格を認められてはいないロボットに財産の運用をさせる為のルール作りに、古代ローマの奴隷の財産運用を参考にしようという論文。検索で引っかかって思わず読んでしまったw https://t.co/uYcU3olh3d
「デジタル特有財産に関する一考察 : ローマの奴隷制とロボットとの比較から」 / “朝日大学機関リポジトリ” https://t.co/QuEye1o85X

収集済み URL リスト