著者
海老田 大五朗
出版者
新潟青陵学会
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.11-21, 2021-09

本研究の目的は、「認知症鉄道事故裁判」についての論文や資料を分析することで、この裁判における社会福祉的含意を引き出すこと、および本裁判で問題になったいくつかの記述を検討することである。本研究では、被告支援ネットワークの形成、「リスクの社会化」をめぐる議論、司法と行政の関係、認知症患者が起こした事故を「加害」と記述することへの違和感を考察した。被告支援ネットワークの形成には高齢者福祉や精神保健福祉行政の理念が深く関係していた。また、最高裁判決後、「リスクの社会化」についての議論が盛んになされた。最後に、本裁判と強く関係する「加害」や「徘徊」という記述の不適切性を指摘した。

言及状況

Twitter (16 users, 18 posts, 39 favorites)

介護の萎縮化問題、認知症患者等の責任無能力者が誰かに損害を与えるリスクの社会化=補償の社会化という課題、そもそも「加害-被害」図式で捉えることの違和感、「徘徊」という語の問題等々。 海老田大五朗「「認知症鉄道事故裁判」に含まれる意味と記述」 https://t.co/XmZlg6XpZC
「「認知症鉄道事故裁判」に含まれる意味と記述」という研究ノートがリリースされました。これは社会福祉などを学ぶ学部生の教育目的に書いたものです。「認知症患者を介護することとその責任の考え方」「リスクの社会化」などを議論するときの手がかりになれば幸いです。 https://t.co/Rt4yc3V4qa

収集済み URL リスト