著者
高橋 和哉 中村 勝一 山崎 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.351, pp.45-50, 2009-12-11
参考文献数
10
被引用文献数
2

本研究で対象とする人群観測ネットワークは,お祭り会場などで発生する人込みや商店街などでの人の流れをセンサーネットワークによりリアルタイムに把握することを目的とする.リアルタイムの人群のデータは, 人の誘導やデジタルサイネージの効率的な設置などに生かすことが期待される.本研究では,人群の検出には超音波測距センサー,ネットワークの構築にはアプリケーション開発を重視したAtlasというセンサーノードプラットホームを用いる.人群のデータは,Ajaxを活用したWebアプリケーションによって提供する.本稿では,人群観測ネットワークの設計・実装についてまとめ,超音波測距センサーによる人群検出の実験結果と評価について報告する.
著者
井口 智之 神長 裕明 横山 節雄 宮寺 庸造 中村 勝一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.536, pp.119-124, 2008-03-01
被引用文献数
1

本研究では,Web上における話題の遷移過程に着目し,広範囲な情報探索支援に有用な情報の抽出を目指す.具体的には,ハイパーリンクで結ばれたWebページ集合における話題の遷移について,1)その遷移過程で着目すべき箇所,2)それらの話題をドメインとしたWebページクラスタを抽出する手法を提案する.話題遷移上の着目箇所,話題Webページクラスタは,その抽出に際して互いに影響を及ぼし合う関係にある.そこで本研究では,まずこれらを準独立的に抽出する手法について述べ,さらに両者を反復的に連携させることで,抽出精度を高める方法を提案する.また,提案するアルゴリズムを実装したシステムを用いた実験について報告し,提案手法の有効性や特徴について考察する.
著者
中村 勝範
出版者
慶應義塾大学
雑誌
法學研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.1-32, 1994

論説一、問題の所在二、変現出没的東京朝日新聞と吉野作造三、皇室讃美の吉野のクロポトキン論四、安全圏からの学問・研究自由論五、結語
著者
中村 勝範
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.41-74, 1992-01

十時嚴周教授退職記念号一、問題の所在二、東京砲兵工廠同盟罷業小史(大正八年) 1、小石川労働会結成 2、同盟罷業 (I) 3、同盟罷業 (II) 4、検挙三、結語
著者
岡本 栄司 中村 勝洋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.32, no.11, pp.1498-1504, 1991-11-15

暗号システムにおいて 暗号化鍵はシステム全体の安全性の要であり 暗号化鍵の保護には十分な注意が必要である長い間同一の鍵を使用していると 悪意の第三者に知られる可能性が高くなるこのため 暗号化鍵は時々変える必要がでてくるそこで データを暗号化する鍵(ワーク鍵)を随時変更し 別の上位の鍵(鍵暗号化鍵)で暗号化して相手に送る方法が用いられているさらにこの鍵暗号化鍵を多段階層にすることもあるしかしながら これらの暗号化鍵 特に最上位の鍵(マスタ鍵)の変更をどの程度に行うべきかに関する「鍵の変更周期」あるいは「鍵の寿命」については まだ議論が少ないこれでは 実際に暗号システムを導入する際 運用上不安が残るそこで 本論文ではアメリカ標準暗号DESを想定して 暗号化鍵(ワーク鍵 マスタ鍵)の変更周期を調べた解読方法には 例として最も単純な全鍵探索法(Exhaustive Key Search)を用いたこの結果 マスタ鍵は毎年 ワーク鍵はメッセージごとあるいはセッションごとに変更したほうが良いことがわかったなお 本論文で示した考えは 暗号アルゴリズムと解読法を変えても基本的に適用できるものであるまた本結果は 最も単純な解読法を仮定しているため 一般に守るべき最低基準を示していると考えられる
著者
駒田 元希 山本 寛 中村 勝一 高橋 卓 山崎 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.417, pp.17-22, 2011-02-11

本研究では,超高速のインターネット衛星WINDSの通信特性を再現できるネットワークシミュレータ(NS2)のモジュールを開発することを目的とする.このために,WINDS上でTCPの基本的な通信特性の計測を行い,RTT,ジッタ,パケットロスの特性を明らかにした.これらの特性の中で,本研究ではTCPの通信性能に大きな影響を与えるパケットロスに着目した.評価結果より,パケットロスの原因である伝送路上のエラーがポアソン過程で発生することが分かった.また,WINDSの伝送フレームの構造に起因する,伝送路エラー発生時に同時にロスするパケット数は1または6となる頻度が高いことが分かった.そこで,このようなWINDSに特徴的なパケットロス特性をモデル化LNS2のモジュールとして開発した.
著者
中村 勝 照井 祐之 Nakamura Masaru Terui Yushi
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.1341, pp.1-14, 1997-12

「飛鳥」は航空宇宙技術研究所で研究開発されたSTOL(短滑走路離着陸)技術を実証するための実験機である。飛行試験は岐阜飛行場で1986年4月1日から1989年3月31日の間行われた。この報告書は飛行試験期間を通じて行ったSTOL着陸形態時の飛行、特にSTOL進入着陸時の操縦評価について報告するものである。
著者
池 睦美 中村 勝 小西 健一 津畑 豊 五十嵐 宏三 齋藤 徳子 森岡 哲夫 島田 久基
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.561-570, 2021 (Released:2021-11-28)
参考文献数
19

【背景】透析患者において睡眠障害の訴えの頻度は高いものの,その実態については十分に解明されていない.【目的・方法】透析患者の睡眠評価のため,維持血液透析患者41名に自記式ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)による主観的評価とアクチグラフによる客観的評価を行った.【結果】PSQIでは,睡眠薬群では全例,睡眠薬なし群でも40%が睡眠障害ありと判定された.アクチグラフでは,入眠障害・中途覚醒の指標が不良で,総睡眠時間が短縮していた.睡眠薬なし群は,睡眠薬群より中途覚醒が多く,これは日中の覚醒困難の訴えと関連していた.【考察】健常人の報告例と比較し,主観では中途覚醒が頻回で,客観には入眠障害を示し中途覚醒も頻回であった.【結論】透析患者の睡眠は不良であり,睡眠薬の服用は中途覚醒に一部奏効しているが,入眠障害は残っている.睡眠薬なし群では入眠障害の訴えが表れにくく,日中覚醒困難を伴う中途覚醒とともに問題となる.
著者
中村 勝弘 馬 駿
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.233-242, 2001-04-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
26

ケルヴィン卿の歴史的講演に初登場した古典ビリアードから,ナノテクノロジーにより出現した量子ビリアードの最前線までを簡単にレヴューする.考察の主な対象は,ビリアード壁との衝突を繰り返す電子のカオス運動である.ニュートンカ学に従う粒子と異なり,電子は干渉,回折などの量子効果を示す.その結果現れてくるカオスの量子論的兆候を量子カオスと呼ぶ.ここでは,電子のドブロイ波長がビリアードの特徴的長さ(サブミクロンスケール)より十分小さい場合,つまり,半古典領域の電子の量子カオスを取り上げる.本稿では非線形動力学,統計力学との関係で将来性のある問題(軌道分岐,周期倍加現象,アーノルド拡散とそれらの半古典理論)をわかりやすく解説する.最後に,量子カオスの将来(未来?)に言及する.
著者
柴﨑 一成 中村 勝
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
pp.810, (Released:2022-02-09)
参考文献数
5

The multiple shots from the close range to a vehicle had occurred, and seven entrance holes was observed on the side window of the vehicle. After the analysis of the residues collected around the holes, the part of the residues had included the specific elements: lead, barium, and antimony. Based on the analysis results, the residues were concluded as GSR. However, the collected samples had included few numbers of the particle consisted of the specific three components comparing to the one or two components. So, we arranged the firing experiment to clarify the reason why the less amount of three components particles was detected. The experimental results showed that the total amount of lead-containing particles had increased and the ratio of three components particles had decreased, with the shooting distance getting close. In this paper, we suggested the two points below for the identification of GSR collected from the target subjected to a close-range shot.(1) Analyze as many particles as possible using the automatic analysis function so as not to miss the three components particles.(2) Focus on not only the three components particles but also particles containing the one or two specific elements to improve the reliability of the positive results.
著者
道上 真有 田端 理一 中村 勝之
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究論文集 (ISSN:18802702)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.259-268, 2010

本研究は,ロシア政府が2006年から実施した住宅政策の効果に関する中間的評価を行っている。ここでは,住宅政策が国民の住宅購入可能性(affordability)にどのような影響を与えたのかという問題を中心に,ロシア連邦と3つの主要都市,およびモスクワ市の9行政区におけるaffordabilityを計測した。その主要な結果は,2007年のロシアで住宅ローンを利用して住宅を購入できる人口割合は住宅政策実施の前後で2割程度とあまり変化しなかった。また,住宅ローン融資目標額や住宅弱者に対する補助受給世帯数も目標値を下回っていた。他方,モスクワ市行政区におけるaffordability値の計測,およびaffordabilityを規定する要素と人口流入との相関を推計した結果,行政区によっては価格高騰地域でも住宅政策実施後にaffordabilityの値が向上し,さらにドーナツ化現象の影響が加わっている可能性が示唆された。
著者
中村 勝哉 関島 良樹
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.588-593, 2021 (Released:2021-09-28)
参考文献数
30

近年の遺伝子解析技術の進歩により,様々な遺伝性神経疾患の正確な診断が可能になっている.さらに,遺伝性ATTRアミロイドーシス,脊髄性筋萎縮症,デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは,核酸医薬などの画期的な疾患修飾療法が登場しており,脳神経内科医にとって発症前診断への対応を含めた遺伝医療の知識と実践能力の重要性が増している.遺伝性神経疾患の患者のみならず,患者家族に対する遺伝カウンセリングの必要性も今後更に高まると考えられ,人材育成を含めた遺伝カウンセリング体制の整備が急務である.