著者
田中 聡子
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学社会学部紀要 (ISSN:0919116X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.15-27, 2007

ホームレスや母子世帯,単身高齢者の貧困に加え,近年の雇用形態の変化,ワーキング・プアーの増加などは現代社会の構造的な中からの貧困である。本稿では日本社会の中で起こっている現代的な貧困を考察するために,イギリスの貧困概念の動向を絶対的貧困概念と相対的貧困概念の視点から整理する。また,近年の貧困アプローチの基準は所得だけではないことからより広い概念としての社会的排除概念の整理を行う。現代の深刻な問題は就労しても十分な生活費を得られない働く貧困層や高齢者の年金水準の低さである。こうした現代日本の貧困の再発見について,貧困概念を用いて考察する。
著者
時本 義昭
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学社会学部紀要 (ISSN:0919116X)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.33-46, 2013-11-15
著者
時本 義昭
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学社会学部紀要 (ISSN:0919116X)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.26-38, 2013-03-15
著者
居安 正
出版者
龍谷大学
雑誌
関西大学社会学論集 (ISSN:0919116X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.1-23, 1967-10
著者
田中 聡子
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学社会学部紀要 (ISSN:0919116X)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.35-94, 2009-11-30

住宅問題が包括的な社会政策として取り扱われないのは、戦後、住宅問題、住宅政策が社会政策から次第に経済政策的な展開を余儀なくされたからである。人が住居を持つということは、家族や近隣、地域とのつながりの中で暮らすということである。適切な居住空間と人間どうしのつながりが可能となる住環境の保障が必要である。その背景には住宅問題が密接に関わってくる。住宅の保障や居住環境の保障が貧困状態に陥ることを予防し、市民社会で生活する基盤を整えるための重要な政策であると考える。戦後、住宅政策が特に経済政策的色彩を強めたのは臨調・行革を一つの契機としている。それ以降、住宅政策は内需拡大策の一環としてニュータウン建設や戸建て建設の推進によって「持ち家」主義をさらに推しすすめた。また、公的介入の縮小と市場化に委ねた政策によって市場の活性化を進めたことが結果として、住宅の階層性を深刻にしていった。日本のこれら、住宅政策の動向を臨調・行革を中心に論じる。