著者
マイサラビンティカマール 松田 真希子
出版者
金沢大学留学生センター = International Srudent Center Kanazawa University
雑誌
金沢大学留学生センター紀要 (ISSN:13496255)
巻号頁・発行日
no.19, pp.69-78, 2016-03

A smooth shifts from beginner's Japanese class to technical Japanese education is a challenge for overseas preparatory education organization. This paper compares and focuses on the usage of causative expressions which appears in the beginner's level Japanese textbook, "Minna no nihongo" and physics textbook used in preparatory education. The results, [1] The causative expression is introduced in simple sentence in Beginner's Japanese textbook, but 92% of the causative expression in the Physics textbook appears in complex sentences, [2] They appear not only in simple finished sentence but in attributive modifier form, predicative form, -C form and others, [3] In beginner's Japanese textbook, causative expressions are mainly 'person vs. person' but all the causative sentences in the Physics textbook were identified as 'person vs. thing' , [4] Different chapters in the Physics textbook such as "Thermodynamics", "Electric Current and Magnetic Field" shows different frequency in the usage of causative expression. A smoother shift in preparatory education is possible by considering these results into beginner's Japanese class and technical Japanese education.
著者
深川 美帆 ブシマキナ アナスタシア 田中 由紀子 河内 由紀子 Fukagawa Miho Anastasia Bushimakina Tanaka Yukiko Kawachi Yukiko
出版者
金沢大学留学生センター
雑誌
金沢大学留学生センター紀要 (ISSN:13496255)
巻号頁・発行日
no.20, pp.21-38, 2017-03

漢字・語彙クラスの学習内容に準拠した漢字eラーニング教材を開発した。この教材は本学のLMS (moodle)上で利用でき,初級から中級までに学ぶ漠字(総漢字数1041字)について,漢字の読み方,意味・用法を解説したリストと,漢字語彙の練習 ができるクイズから成る。漢字 ・語彙クラスを履修している学生が利用するコースの他,自習用コ ースにも同じ教材が配置されている。利用した学生への調査結果から,どのクラスにおいても学生が教材をよく利用しており,ほとんどの学習者から「役に立つ」という回答があったことから,この教材の有用性が確認できた。 一方,教材ヘのアクセスの簡略化や,より漠字学習への興味 ・ 意欲を喚起する教材を求める声も学生から寄せられた。 今後はこれらの結果をもとに,さらに教材開発を続けていくつもりである。
著者
松田 真希子 中川 郷子 Matsuda Makiko Nakagawa Kyoko
出版者
金沢大学留学生センター
雑誌
金沢大学留学生センター紀要 = research Bulletin, International Student Center Kanazawa University (ISSN:13496255)
巻号頁・発行日
no.21, pp.29-42, 2017-03-01

現在日本の小学校の特別支援学級には数多くの外国にルーツを持つ児童(CLO児童)が在籍している。CLO児童は一般的に一時的なダブルリミテッド状況にあるのか機能的障害なのかの見分けがつきにくく,特別支援学級に誤配躍されるケースが多く見られる。特に集住地区である東海地区においては,多くのブラジル国籍の児童が特別支援学級に在籍している。本研究では,日本の学校の特別支援学級に在籍,または発達障害と見られている日系ブラジル人児童6名に対し,ポルトガル語と日本語の言語能力調査と,ポルトガル語と日本語による知能検査(WISC-N)を行った。その結果,IQ, 行動観察共に障害がないと思われる児童が2名いた。また,CLO児童は言語相補的にパフォーマンスが現れる可能性があることが明らかになった。この結果よりバイリンガルテスターによる発達アセスメントを行う必要性があることが示唆された。