著者
池田 葉月 窪田 好男
出版者
京都府立大学
雑誌
京都府立大学学術報告. 公共政策 (ISSN:18841740)
巻号頁・発行日
no.11, pp.77-97, 2019-12-25

行政では、何かの結果を報告したり説明したりする場合、文章中心の報告書を作成するのが一般的であり、それは地方自治体の公共政策の評価の制度である自治体評価においても同様である。しかし海外の先行研究では、文章中心の報告書以外にも様々な方法が紹介されており、それらの中には表やグラフ、イラストなどの視覚的な要素のように比較的容易に取り入れることができるものもある。公共政策の評価においては、評価の結果が利用されることが重要であり、そのためには、想定される利用者の目に止まり、よりよく理解されることが重要である。そのためには報告書に視覚的な工夫を凝らしたり、動画を用いたりすることが有効であるが、現状では一般的ではなく例も少ない。そのため、筆者ら(窪田・池田)が行った2 つの評価において試みた先行的な取組みを、評価結果の効果的な報告方法を実践した事例を紹介したい。