著者
清水 智弘 吉川 眞 瀧浪 秀元 御崎 哲一 髙橋 康将 中山 忠雅 内田 修 近藤 健一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:22489622)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_45-I_53, 2013 (Released:2014-03-19)
参考文献数
11
被引用文献数
9

適切に橋梁構造物を維持管理していくためには,各種データを一元管理する必要がある.JR西日本では通常のメンテナンスは展開図を参照することによって検査,補修が行われている.しかし,変状もしくは補修の位置や形状を記録する維持管理用の展開図は,寸法のない模式図である.さらに,検査と工事で共通に使用できず,時系列管理を行いにくいという課題がある.そこで,著者らは,3Dモデルを活用した橋梁維持管理システムを開発した.また, 点検や修理を管理するための展開図を簡単に作成できるシステムを開発した.さらに,本システムの有効性を確認した.
著者
石田 仁 矢吹 信喜
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.II_58-II_65, 2015 (Released:2016-03-30)
参考文献数
29
被引用文献数
2

国土交通省が推進するCIM(Construction Information Modeling)により,建設現場における3Dモデルの活用が急速に広まっているが,高スペックなワークステーションや特殊なソフトウェアを必要とするケースも多いことから,利用可能な状況が限られている.一方で,標準的なWEBブラウザで3Dグラフィックスを表現することが可能なWebGLは,様々な立場の利用者が3Dモデルを共有することができ,このような課題を解決できる可能性があると考えられる.そこで,本研究では,土木構造物の維持管理のうち,主に点検業務にWebGLを応用し,その有効性を検討した.
著者
山本 雄平 中村 健二 田中 成典 藤本 雄紀
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_139-I_146, 2013

CGMには,地域住民に役立つ情報が多く投稿されている.例えば,地域の防犯に関する情報や災害時の緊急対応に関する情報などが含まれており,あらゆる地域の様々な情報が集約され公開されている.しかし,CGMは誰でも投稿可能なメディアであるため,1つのWebページに複数の地域に関する情報が混在することや同一地域でも異なるトピックの情報が含まれることが多くあり,特定の地域やその内容に関連した情報のみを抽出することが困難である.そこで,本研究では,CGMに流通する情報を投稿単位に分割し,各投稿が対象としている地域や内容に基づいてグループ化することで,CGMから有害な地域情報を抽出する手法を提案する.さらに,グループ化した投稿に含まれる位置情報を解析してGIS上に表示することで,地域情報マップの構築の可能性を検討する.
著者
平井 利枝 矢吹 信喜 福田 知弘 道川 隆士
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_34-I_41, 2014
被引用文献数
1

犯罪不安は生活の質(QOL)に大きく影響を与えるため犯罪予防は重要な課題である.犯罪予防の手法の一つである防犯環境設計(CPTED)は,特に都市部で多い機会犯罪の予防に効果的だとされているが,これに近年発展が進む無線センサネットワークを利用することを考えた.本研究ではセンサノードにArduinoと通信モジュールを用いることで安価に無線センサネットワークを構築し,屋外でも使用可能なデバイスの設計とシステムの検討を目的とした.検証実験では実際に屋外にデバイスを設置し,正常にシステムが作動することを確認した.
著者
鈴木 彰一 西坂 淳
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_79-I_86, 2014

国土交通省は,道路の老朽化対策に向けた大型車両の通行適正化方針の一部として,ITS技術を活用した通行経路把握による特殊車両通行許可制度の新たな運用の準備を進めている.本論文では,特殊車両通行許可データを用い,特殊車両の通行経路把握を目的として,効率的な情報収集が可能な箇所から段階的に路側機の追加配置箇所を選定し,現状,および路側機追加配置時の通行経路の把握水準を算出することを試みた.その結果,現状の高速道路上を中心とする路側機配置では特殊車両の通行経路把握水準が不十分であること,直轄国道上に路側機を追加配置する場合には,900箇所程度に追加配置した後は,それ以上路側機設置箇所を増加させても通行経路把握水準が大きく向上しないことを明らかにした.