著者
榮 昭博 関崎 悦子
出版者
桐生短期大学
雑誌
桐生短期大学紀要 (ISSN:13424076)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.13-17, 2005-12-06

茶の抗肥満効果を検討するため,鶏膵臓から租酵素を調製し,これを用いてリパーゼ活性に及ぼす茶の影響を調べた.その結果,次のことがわかった.1.緑茶,ジャスミン茶は顕著にリパーゼ活性を阻害した(p<0.001).2.ウーロン茶はリパーゼ活性を阻害した(p<0.01).3.プアール茶はリパーゼ活性を高めた(186%).4.緑茶よるリパーゼ活性低下には濃度依存性が認められた.5.緑茶よるリパーゼ活性低下はショ糖,でんぷんの添加では影響を受けなかったが,卵アルブミンの添加によりリパーゼ活性低下が抑制された.また,カゼインの添加ではリパーゼ活性が逆に増加した.6.にがりは顕著にリパーゼ活性を阻害し(p<0.001),そのリパーゼ活性低下には濃度依存性が認められた.
著者
鈴木 由美
出版者
桐生短期大学
雑誌
桐生短期大学紀要 (ISSN:13424076)
巻号頁・発行日
no.18, pp.79-85, 2007

看護職が暴力問題を扱うようになってから久しいが, DVはもはや健康問題であることが背景にあり,モラル・ハラスメントも健康問題である.看護者は自己の生活体験に関わらず,被害者を支援することが望まれるが,支援者に関わる方法を学ぶ前に, DVの認識を深めることが早道であるといわれている. DVは身体的な暴力を伴う場合は緊急性や重症度が高く,モラル・ハラスメントの場合は主に言葉や態度による暴力であるため,重大視されないことが予測される.モラル・ハラスメントがDVと同様に健康問題であることから,看護職の認識や看護職の根底にある夫唱婦随などの日本的な男女間の考えや男女間の言葉や態度による暴力をどのように解釈するかを知る目的で調査をおこなった.モラル・ハラスメントの調査で看護職416人を対象とし,有効回答数は377人(有効回答率89.9%)であった.モラル・ハラスメントでは客観的な証拠に乏しいため,第三者が加害者に寛大であるとき,被害者は二次被害をこうむると考え,調査では男性に対する寛大度に焦点を当てた.モラル・ハラスメントという言葉を聞いたことがある者は163人(43.6%)であった. DVは医療者の誰もが知っているが,モラル・ハラスメントは半数以上が知らなかった.また夫婦間の精神的暴力10項目に対して,対象者の年代,結婚暦,キャリアなどの背景による相違があるとすれば,年代,キャリア,結婚暦が長いほうが伝統的な夫唱婦随を支持する傾向があったが,大差はみられなかった.また結婚生活の背景として,既婚の対象者では9割以上が自身の結婚生活を普通以上であると評価をしたが,このことはむしろ暴力に対するバイアスが生じるというより,自己の体験によるバイアスがかかる可能性も少ないと考えられる.本来,看護者は自らの生活背景が,疾病や支援に影響しないように律することが期待されることから,生活背景が安定していることが望ましいからである.
著者
鈴木 由美
出版者
桐生短期大学
雑誌
桐生短期大学紀要 (ISSN:13424076)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.137-140, 2007-12

助産学の科目として,医学英語を7回の講義で組み入れている.この講座はそもそも「助産学英語表現法」として,外部講師による講義で会話や読解が中心であったが,講師が変更してからは学生それぞれの学力差なども考え,目標や講義の水準を変更した.学生にとっては専門科目の名称でありながら,助産学での英語は一般教養と同様,気の張らない科目としての位置づけがあると思われる. 7回の講義で得られることは読解力などよりも,実習にてカルテが解読できることが最低限の目標である.今回の学生の半数は「英語が受験科目にはない助産師学校」を受験している.その一方で4分の3以上が英語検定など何らかの受験暦もあった.英語にまったく関心がない訳ではない一方で,半数はできれば専門課程では英語を勉強したくないという傾向も示唆された.過密な助産学のカリキュラムの中に7回も英語の講義を組み入れるからには,学生のニーズを把握し,それに見合った内容の講義を組む必要がある.今回は昨年度,今年度の学生に同様の事前アンケート調査をおこない,それをもとに今後の講義の内容を検討するための資料にしたいと考え, 2年間の学生のニーズをまとめてみた.
著者
亀岡 聖朗
出版者
桐生短期大学
雑誌
桐生短期大学紀要 (ISSN:13424076)
巻号頁・発行日
no.18, pp.69-78, 2007

本研究では,学習が食に対する態度に及ぼす影響を行動的な側面(食行動)と意識的な側面(食意識)から捉え,学生の入学前と現在の態度の個人内差異を検討することにより,その変化と変化の要因としての学習効果について考察した.栄養士養成課程に所属する73名の学生に調査を行った結果,食行動の面では摂取カロリー(エネルギー)の制限,食事のバランスへの配慮,食材の吟味の点で,入学前よりも現在の方がより注意を払っているという結果が示され,学習の成果として捉えることができる可能性が示唆された.また,食意識(食に対する嗜好)は入学前後でさほど変化が認められなかった.この原因として,今回の調査対象者が食物で感情をコントロールする傾向が低いためではないか,あるいは食に対する嗜好が学習による影響を受けにくいためではないかということが考察された.
著者
中島 君恵 田中 景子 関崎 悦子
出版者
桐生短期大学
雑誌
桐生短期大学紀要 (ISSN:13424076)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.141-144, 2006-12-06

食生活の欧米化が進み日本型食生活が減少しているといわれる現代,特に若年層は食物の摂取において魚介類の摂取が少なく,肉類,乳類等に偏る傾向が強いことが報告されている.今回食物栄養コースの1年生を対象に魚料理摂取状況調査を行った.結果,夕食においては肉料理が占める割合が多く,朝食および昼食を総合しても肉料理に比べ魚料理を食べる機会が少ないことが示唆された.さらに学内実習の「肉料理」と「魚料理」の供食率の比較からも「肉料理」が高い値を示した.しかし,肉料理中心の食生活を送りながらも「魚料理を食べる回数が少ない」と認識している学生が約7割を占めていた.
著者
マチャコン ヘルチェル・タデユース
出版者
桐生短期大学
雑誌
桐生短期大学紀要 (ISSN:13424076)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.159-162, 2006-12-06
被引用文献数
1

デジタルラーニングイニシアティブ(教育ポッドキャスト)は学生のため,どこでも,いつでも勉強できる環境をつくるプロジェクトである.本研究は英語学習を補強するためのマルチメディアウェッブコンテンツ,特に英語ポッドキャスティングサイトコンテンツの開発を中心として記述した.