著者
宮松 浩憲
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.95-116, 2007-06
著者
北野 収
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.341-373, 2007-12

社会運動における知識人の役割は古くて新しい研究課題である。現代のメキシコにおける脱開発志向の社会運動においても,知識人が重要な影響を及ぼしていると考えられる。イヴァン・イリイチは,1970〜1980年代,コンヴィヴィアリティ,ヴァナキュラー,ジェンダー等の概念を用いて産業文明をラディカルに批判した思想家である。グスタボ・エステバは,政府高官を経て,自ら設立したローカルNGOを拠点として,南部メキシコ・オアハカ州において,反グローバリズム・脱国家主義志向の草の根社会運動を指導する自称「脱プロ知識人」である。本稿では,メキシコを代表するこの2人の知識人の交流と対話の軌跡を,文献およびエステバと筆者との対話を手がかりに明らかにする。そして,現役の社会運動家でもあるエステバの学習の過程,NGOを通じた彼らの実践活動とイリイチ思想との関連性を検証した。知識人が創出する思想・哲学は,時代を超えて,現場での実践活動に一定の影響と方向性を与えていることが確認された。
著者
宮松 浩憲
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.205-220, 2004-06-25
著者
駄田井 正
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.621-644, 2006-09-25
著者
森 正直
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.445-479, 2004-12-25

日々,また年々の諸変動を超えて,我々が属する先進諸国はいわゆる脱工業社会ないし高度成熟化社会への道を歩みつつあるが,この型の国家社会においては人間文化を支える経済がそれ自体の進化・発展の中核的熱源の多くをますます文化(実用的便益技法の体系としての文明の対概念)に得ている。このような現実の社会構造を背景として,これら先進諸国においてこそ文化経済学への関心が高まりつつあるが,先に「文化経済学原理」(九州大学出版会)を上梓した筆者は,同書においてこの学問の原理的な性格・位置づけ・枠組み・構造・主領域・諸課題等を検討・考究する一方,そこでは文化経済学の歴史的系譜や近年の動向という,原理的論考にとっては本質的重要性がやや希薄な事柄にまで触れる繁を避けた。そこで本稿は,これらの点について,筆者が必要・十分と考える範囲で,上記自著(→久留米大学比較文化研究所刊行「比較文化研究」第32輯1〜91頁所収の論文「文化・経済相互作用の諸相-文化経済学原理III-」自著(平成15年12月発行)に示した追加的論考を含む。)との比較対照に留意しながら,改めて考察・解説を行なうものである。
著者
松石 達彦
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.405-428, 2005-12-25
著者
松尾 匡
出版者
久留米大学
雑誌
産業経済研究 (ISSN:03897044)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.521-567, 2008-03

産業連関表を用いたコンベンションの経済波及効果の推計には,公共建設の経済波及効果推計などとは異なる固有の困難がある。「買い物」の支出を,商業マージン部分と原価部分に案分して,それぞれ商業部門と当該製造業部門への最終需要としなければならないこと,最終需要を移輸入の含まれるものとそうでないものに分けなければならないことなどである。本稿では,筆者がこれまで行った久留米地域での七つの事例をとりあげ,福岡県産業連関表の34部門表を用いて,経済波及効果推計の手順を詳述する。