- 著者
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近藤 雄一郎
佐藤 亮平
沼倉 学
- 出版者
- 福井大学教育・人文社会系部門
- 雑誌
- 福井大学教育・人文社会系部門紀要 = Memoirs of the Faculty of Education, Humanities and Social Sciences University of Fukui (ISSN:24341827)
- 巻号頁・発行日
- no.5, pp.285-302, 2021-01-19
本研究は「ベースボール型球技」の特徴を明らかにするための基礎的研究として,ソフトボール及びティーボールの競技構造を提起することを目的とし,金井(1977)のスポーツ技術論を援用しながらソフトボール及びティーボールの競技構造を提起することを試みた.研究の結果,各種目を成立させているプレーグラウンドとしての「運動空間」,ルールや用具などの「客観的運動手段」,運動主体が有する技能や戦術能などの「主体的運動手段」について共通性が見られた.一方で,「運動主体」に位置づく投手及び捕手の有無がソフトボールとティーボールにおける大きな違いであり,投手の投球からプレーが開始されるソフトボールと,打者の打撃からプレーが開始されるティーボールのゲーム性に差異が生じていた.以上のことを鑑み,ソフトボールの「競技目的」を「ボールを道具(バットとグローブ)で捕捉することによって生じる時系列的勝敗を身体およびボールの移動で競う」こと,ティーボ―ルは「ボールを打撃することによって生じる時系列的勝敗を身体およびボールの移動で競う」ことにあると提起した。