著者
板持貴之 三輪誠 田浦健次朗 近山隆
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.209-210, 2012-03-06

近年,イラスト投稿サイトと呼ばれるサービスを通じ,様々なイラストがインターネット上で閲覧できる.そのようなサービスにおいては,投稿者の情報(作者情報) と共にイラストが投稿されることが多いが,作者の検索を行うときは作者名などのキーワードを知らなければ検索ができないのが現状である.そこで本研究では,作者情報が未知のイラスト画像を入力し,そのイラストの作者らしい作者のランキングを出力する画像認識システムを提案する.画像認識システムの認識手法としては,イラストの作者情報をラベルとした教師あり学習を用いる.本論文では特に,その学習に用いる,作者を識別するためのイラストの特徴量に焦点を当てて提案・評価を行う.
著者
鈴木格 菱山玲子
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.579-580, 2012-03-06

言語グリッドを通してインターネット上の言語資源を活用し作成する多言語ゲーミング・シミュレーション「Landgrid Gaming」 の実装は、非プログラマにとっては容易ではない.この課題に対して、ゲームのルールをテーブルゲームのメタファに基づいて宣言的に記述可能なドメイン特化言語を中心としたフレームワークを用いることができる.本研究ではこのフレームワークを拡張し,ルール検証およびテストプレイを可能にするライブラリを含むLangrid Gaming開発環境を提案する.この開発環境を用いることで、非プログラマが容易にゲーム開発を行う環境を提供することが可能となる.
著者
野崎徹郎
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.627-628, 2012-03-06

本研究は、要約と言い替えの手法を用いて文章を簡略化するシステムを提案する。要約システムは与えられた英文を既存の技術を用いて構文解析・格解析・照応解析等の解析を行うことにより実現する。このシステムを構築する際、山形大学の横山、菅野、西原らによる主題・焦点リンクを用いた重要文抽出システムを参考にした。言い替えシステムは各単語について難易度を評価し、高難易度と思われる単語を、別の類似する単語に置き換えるという考え方を基本として構築した。難易度の判定は、要約文に含まれる各単語について類似する単語を検索し、それらの単語のtf-idf値を比較することにより行っている。
著者
佐伯一成 芝田遥 荒川正幹
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.317-318, 2012-03-06

本研究では、日本のキャリーオーバー制くじを対象として、主催者収益を最大化するための理論を構築することを目指した。ロト6、totoBIG、チャリロトの三種類のくじについて、過去のデータに基づいた分析を行い、キャリーオーバー額から売上高を推測する式を求めた。対象とするくじによって人気や知名度が異なるため、売上高に大きな差が存在する。そこで本研究では人気度という概念を提案し、この問題の解決を図った。人気度によって調整された売上高とキャリーオーバー額との間で近似式を求めた結果、決定係数が0.616である三次式を得た。この関数を用いたシミュレーションによって主催者収益の最大化を行った結果について報告する。
著者
東山知彦 増田大樹 松本利夫
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.29-30, 2012-03-06

本発表はAndroidのリアルタイム性評価と改善方法を検討したものである。近年、携帯情報端末以外の組み込み機器に対してAndroidを適用する動きが高まっている。Androidを組み込み機器に適用するにはリアルタイム性の確保が必要である。今回は、市販されている組み込み向け評価ボード上で、CPU負荷、割り込み負荷をかけた状態で、タイマー割り込みに対する応答性評価を行った。その結果、タイマー割り込みに対して大幅な応答遅延が観測された。本発表ではこの結果に対し、システムレベル、アプリケーションレベル両面での分析・評価結果を述べる。また、応答性阻害要因の解決策についても検討する。
著者
深谷拓吾 小野進 水口実 中島青哉 林真彩子 安藤広志
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.23-24, 2012-03-06

本研究では電子デバイス上で展開されつつある操作マニュアルのデザイン追求の一環として,スマートフォンのような小型タッチ画面搭載機器におけるテキストの「読み」と「操作」の関係について分析を行った.具体的にはスクロール,ページめくりの操作が,テキスト内容の理解と,テキストを読みながらの仮想インタフェース操作へ与える影響を実験的に調べた.辞書的な説明文を読んだ後,内容を問われる:a)再認課題,と操作手順を記した文を読みながら仮想インタフェースの操作を行う:b)操作課題,を被験者はスクロール,ページめくり各条件で行った.その結果,理解度はページめくり条件がスクロール条件よりも高い傾向があったが,仮想インタフェースの操作時間と操作ミスの頻度は両条件で変わらなかった.
著者
高前田−山崎伸也 吉瀬謙二 佐藤充
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.71-72, 2012-03-06

サーバー中に用いられるネットワークの性能向上のために,光ファイバーを活用したインターコネクトシステムが注目されている.特に,コンシューマ向け光インターコネクトデバイスの登場により,その低価格化が期待される.しかしコンシューマ向け光デバイスは,その価格の反面,送信端レーザーのVCSELに起因する低い信頼性による故障発生が懸念される.本稿では,信頼性を高めるためにコンシューマ向け光ケーブルを集約したサーバーインターコネクトを対象とした,トラフィックのスケジューリングアルゴリズムを提案する.流れるトラフィックの性質に応じた優先度を用いてスケジューリングすることで,高い性能を達成する.
著者
坂倉悠太 天笠俊之 北川博之
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.609-610, 2012-03-06

インターネットの普及に伴い、ソーシャルブックマークサービスが有益な情報源として普及している。一方で、このサービスを悪用するユーザ(スパマー)が現れて問題になっている。このようなスパマーの存在により、悪質なブックマーク情報が増加するため、ソーシャルブックマークサービスの情報源としての質の低下が懸念されている。そこで、本研究では、ソーシャルブックマークにおけるグラフ構造に基づいたスパマー検出手法の改良を行う。
著者
石塚宏紀 AsifHossainKhanMuhammad 岩井将行 瀬崎薫
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.507-508, 2012-03-06

現在,ネットワーク上に多種多様な写真画像が散在している.マルチメディアデータベースの分野において,写真画像の特徴から感情を抽出し,感情による写真検索の研究開発が行われてきた.しかしながら,画像処理によって抽出した感情の精度は,不十分であり,検索精度の向上が求められている.一方,メラ付き携帯電話の普及により,ソーシャルメディアには,写真付きの投稿が頻繁に発信されている.そこで,我々は,ソーシャルメディアにおける写真付き投稿から写真に対する感情情報を抽出し,より精度の高い写真感情データベースを提案する.本稿では,写真付き投稿からの感情抽出手法とその評価について述べる.
著者
上谷弘平 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.921-922, 2012-03-06

今日,SNSやアミューズメント分野において,デフォルメ顔画像が幅広く利用されている.しかし,既存のデフォルメ顔画像生成技術は,顔のパーツ作成や顔の特徴点を取得するのに手間とコストがかかる問題などがあるため,簡単にデフォルメ顔画像を生成することができない.そこで,本研究では,顔領域内の特徴点を自動取得することで,誰もが簡単にデフォルメ顔画像を生成できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,デコメや名刺といった様々な用途での利用を想定し,デフォルメ顔画像に表情変化やアニメーションなどの効果を追加する機能も作成する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.
著者
上間晋吾 田村仁 堀越大輔 高塚崇文
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.69-70, 2012-03-06

高齢者の電動車椅子による交通事故の主な原因として、道路横断中の事故が最も多く発生しており、電動カートや電動車いすの事故に関わる死者の内8割近くが道路横断中の事故で亡くなっている。周辺状況の把握が足りず、接近する物体に気付かず回避が遅れることが理由として考えられる。上記の事から、高齢者を対象とした電動車椅子の乗車時における事故を防ぐインターフェースの製作を目的とする。本研究では、レーザー式側域センサを使用する。赤外線レーザーを発振してそれを目標物に照射する。その反射の度合いで接近物との距離と角度を検出しディスプレイに表示することで、搭乗者への危険をあらかじめ察知し警告することで事故防止を行う。
著者
富澤勇介 高井昌彰
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.493-494, 2012-03-06

膨大な処理量を要するリアルタイム3Dグラフィックスのための専用演算装置であったGPUの高い処理性能に着目し,GPUをより汎用的な目的で利用しようとするGPGPUに注目が集まっている.また,Webの領域おいても,GPUを活用しようという動きが広がっている.しかし,現在提唱されている技術のいずれも特定用途向けであり,汎用目的での利用を想定していない.そこで本研究では,クロノスグループが規格策定の準備作業を進めている,CPUやGPUなどの様々な演算処理装置をブラウザからJavaScriptで統一的に取り扱えるようにするフレームワークWebCLを,ブラウザプラグインの形で先行的に実装し,ウェブブラウザからGPGPUを利用できる基盤を構築する.
著者
松本和也 桧垣博章
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.521-522, 2012-03-06

メッセージの宛先を特定の位置に存在するノード群としたアプリケーション(AP)への期待が高まっている。一方で、AP開発のためのネットワークプラットフォームが確立されていないため、開発の難易度が高くなっている。そこで、メッセージの宛先を位置としたAPのためのネットワークプラットフォームを提案する。提案するネットワークプラットフォームでは、位置情報をアドレスとすることで指定した位置に存在するノードに対してメッセージを送信することを実現する。さらに、位置を宛先としたAP特有の通信である、リクエストメッセージを送信していないノードであっても返信先位置に含まれていることでリプライメッセージを受信することを実現可能にする。
著者
世古龍郎 金田重郎
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.403-404, 2012-03-06

本稿では,認知文法の基本的な考え方を準用して,オブジェクト指向理解の背後に,日本語と英語の言語差が存在し,クラス図を作成は日英翻訳と同じであることを主張する.具体的には,クラス図は,英語の第1文型~第5文型にそのまま対応している.従って,動詞中心であり,「格」を自由に助詞によって指定できる日本語を,そのままクラス図にあてはめるのは,容易ではない.その問題に対し,認知言語のコアイメージによるクラス図生成を試みる.日本語による仕様書記述中に含まれる因果関係を取り出す作業が必要と思われる.言葉の持つ「意味」を日本語と英語で一致させる事で,オブジェクト指向の本質の理解を高める事を述べる.
著者
岩井大輔 三好力
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.333-334, 2012-03-06

ホームネットワークシステムは,住宅内の家電製品やセンサをホームサーバと呼ばれる家電を統括するシステムに接続することで,宅内外からの家電制御や,家電機器の連携,省エネなどのサービスを実現するシステムである.宅内では利用者がリモコン等を操作することで家電制御を可能としている.近年,TVゲーム機の非接触リモコンKinectの家電リモコンへの応用が注目されている.Kinectの特徴として人感センサや,対象物までの距離を測定する距離画像センサが搭載されている.しかし,人感センサにより人物を認識することが可能だが,人物特定は不可能である.本研究ではKinectのセンサを用いた個人識別システムを提案する.
著者
弥富健太 岡崎博樹 上林憲行
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.665-666, 2012-03-06

近年、ソーシャルメディアの普及により、Web上のアクティビティログと共に個人の興味関心のログ(インタレストグラフ)も蓄積されている。また、同時にソーシャルメディア上には、個々人の社会所属の情報も公開されている。本研究では、この蓄積されたインタレストグラフと公開されている所属情報を用いて、自身の興味関心の似ている人物(ロールモデル)を発見する。自身と同じような興味関心を持っている人物の所属する企業を抽出することで、興味関心事の似た人物が働く環境のロールモデルを発見し、従来のカテゴライズされた企業検索とは違う、ロールモデルによる企業発見のプロセスを支援する。
著者
上野祐正 山口拓真 濱川礼
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.363-364, 2012-03-06

本システムは,パーソナルコンピュータ(以下PC)の操作において,足を用いてPCの操作を可能にするシステムである.本システムでは,机の下のスペースを利用することによって,手で他の作業を行いながら,又は手を使うことなくPCの操作を行うことを可能にすることを目的としている.具体的には,足を撮影することができる位置にウェブカメラを設置し,両足につけたマーカを認識し続ける.その認識したマーカの動きによってPCの操作を行う.操作モードはマウス操作を行うマウスモード,アプリケーションの起動を行うショートカットモード,入力を受け付けないリラックスモードがあり,それぞれ足の動作により目的の操作を行う.
著者
須甲惇 大久保雅史 山口泰弘 山下翼
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.83-84, 2012-03-06

近年、ゲームソフトの多様化が進むにつれて、ユーザのゲームソフトに対する嗜好も多様化してきている。また、ユーザの中でもゲームに慣れ親しんでいるヘビーユーザと、時折ゲームに触れるに留まるライトユーザの二分化がより明らかに進んできている。その中で、ユーザのゲームに対する熟練度という点において、全てのユーザが楽しめるゲームデザインを行うことは困難になりつつある。そこで本研究では、ミハイチクセントミハイの提唱するフローのモデルを基に、ユーザのスキルレベルとゲームに対する没入度を定量的に評価した上で、ユーザのスキルに適したゲームの難易度を提供するシステムを提案する。
著者
高橋弦太 笹岡久行
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.377-378, 2012-03-06

プログラムを用いて自動的に楽曲を生成する技術はこれまでも盛んに研究されてきた。従来の手法にはジャンルを指定した楽曲生成、画像や動画情報からの楽曲生成等があるが、本研究では撮影した空間の位置や色等の諸情報から、その場に合わせたBGMを生成するシステムを作成する。このシステムにより、ユーザーによるジャンルや画像の選択などの操作なしに、任意の場所を撮影するだけで楽曲が生成されることを目標とする。撮影にはXbox Kinectを用いる。このシステムについて、生成されたBGMが撮影した空間の特徴を捉えているかどうか、音楽的に不自然な楽曲が生成されてしまう割合はどの程度あるかについて評価を行う。
著者
田口諒 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.917-918, 2012-03-06

近年,工事現場や自宅などの様々な場所で距離計測が行われている.このような状況の中,コンピュータとデジタルカメラの発展に伴い,写真を撮影するだけで距離計測が可能な写真測量が注目されている.しかし,写真測量は,研究者や測量会社などの専門機関以外ではあまり利用されていない.そこで,本研究では,撮影方法の工夫やスマートフォンの特性を利用することで,専門知識がない人でも容易に距離計測できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,計測用途に応じて,単写真とステレオ写真を使い分ける機能も開発する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.