著者
稲垣 良典
出版者
長崎純心大学・長崎純心大学短期大学部
雑誌
純心人文研究 (ISSN:13412027)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-18, 2007
被引用文献数
1

In this paper, which is a part of my projected monograph on a philosophy of human person, I have attempted to clarify the essence of human person, namely that which makes the human person precisely "person." In this consideration of the "person-ness" of human person, I have tried, above all, to unify the seemingly contradictory aspects of "person-ness, " namely the subsisting individuality and the relatedness or the capacity of communication. The ontological consideration of human person which I have pursued in this paper, presupposes and requires a radical change in our way of ontological thinking. I propose to call this change "the personalist turn" in ontology.
著者
松永 公隆 潮谷 有二
出版者
長崎純心大学・長崎純心大学短期大学部
雑誌
純心人文研究 (ISSN:13412027)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.133-151, 2007-03-01

本研究では、イギリスの障害者の就労支援に焦点を当てて、その状況を概観していったが、その結果、障害者就労施策は、ワークフェアとして、就労意欲を高めながら一般雇用を創出するための施策であり、その主要機関が利用者の身近な地域に存在するジョブセンタープラスであり、障害者雇用専門のアドバイザー(DEAs)が配置され、障害者の就労の専門的援助に当たっていること、(2)障害者のニューディールNDDPでは、ジョブ・ブローカーたちがネットワークを作り、各地域で雇用訓練プログラムなどを実施していることなどが明らかとなった。また、イギリス障害者差別基本法(DDA)の導入により、これまでの割当雇用制度による「結果の平等」から、「機会の平等」へと主要政策が切り替わっていることなどが明らかになった。イギリスにおける障害者雇用は比較的安定した状況にあるが、イギリスのようなワークフェアの政策には批判もあり、例えば、その代替策としてベーシック・インカムという政策の議論があることも確認した。