著者
松崎 直 上沼 雄一
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.376-379, 2014

当社の製品は特殊印刷用紙,機能紙,特殊板紙,フィルム製品に大別されるが,食品業界のほか,建装業界を含めた印刷業界,自動車産業や電気・電子産業向け等に各種機能性素材を提供している。<BR>本稿にて紹介する食品業界向けには,非フッ素系耐油剤を使用した「耐油紙」,グラシン紙などにシリコンを塗布した「食品セパレート紙」等を生産している。<BR>これらは各顧客ニーズに応じた容器包装用素材としての機能を発揮させる必要がある。それと同時に顧客に安心して使用して頂くためには,製品の安全性確保が不可欠であり,使用原材料を厳密に管理していくことが重要である。<BR>当社では食品用途製品の製品安全性管理において,各種法規制や業界自主管理に対する適合性の遵守はもちろんのこと,王子グループの「製品安全憲章」が示す方針に基づきより厳しい基準を設定している。また,異物混入防止対策,異物流出防止対策,衛生管理体制,防虫管理体制については操業現場,工場品質保証部門が一丸となって日々よりよい製品つくりを行うとともに本社品質管理監査部門による管理体制の定期監査を通じて,安全性の管理レベル向上に日夜取り組んでいる。
著者
伊藤 通弘
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.1858-1858, 1995-12-01 (Released:2009-11-16)
被引用文献数
2
著者
外岡 豊
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.1420-1431,019, 2003-10-01 (Released:2010-10-27)
参考文献数
13

20世紀後半は巨大資本のビジネス競争により世界的な大量消費がなされ世界的な資源の枯渇と環境の破壊を招いた。オゾン層破壊, 気候変動, 化学物質汚染など地球史的にも異常体験といえる時代であった。持続可能的発展と簡単に言うが20世紀後半の延長上には持続可能社会への入り口さえ見つからないであろう。持続可能社会への再出発点として3千年紀の人類社会の方向性を考え, 20世紀後半の異常性を再確認して21世紀前半の日本のあり方を考える。地球温暖化問題はその再出発への合図となる。
著者
田中 恒雄
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.813-820, 1995-05-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
41

In order to expect the feasible printing conditions to obtain high definition image by modern printing technology, physical properties of paper surfaces relating ink transfer are mainly discussed due to the experimental data accumulated thus far. The macroscopic structures of paper surfaces depending on the porosity, the smoothness, the compressibility and so on, are responsible for the tone rendering by small halftone ink dots the size of which reaches about 10 μm. To control the dot gain to be minimum is essential in the high definition printing process. However, the dot gain formation seems prone to be made by the rheological properties of printing ink rather than by the properties of paper surfaces mentioned above. Also, the thickness control of ink film is much more important in the process as compared to that in the ordinary halftone reproduction process.
著者
堀川 幸稔
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.1198-1201, 2005 (Released:2006-08-25)

現在, 製紙工場では様々な用途に粘着テープが使用されている。粘着テープでは貼り付けた直後に接着強度を発現することから, 作業の自動化, 作業時間の削減などに有効である。製紙工場で使用される粘着テープは, 損紙としてパルパーに投入される可能性があることから, 水溶性 (水分散性) という他の業界, 用途にはない特殊な特性が必要とされている。水溶性 (水分散性) 粘着テープを設計する際には粘着剤の設計が最も重要である。水溶性 (水分散性) は他の多くの特性と相対する関係にあり, 例えば耐熱性を向上しようとした場合に水溶性 (水分散性) は低下する場合がある。製紙工場で使用される粘着テープは, その用途に要求される特性と水溶性 (水分散性) を両立させなければならない点でその設計が非常に難しい。水溶性 (水分散性) については各テープメーカー, 各製紙会社にてそれぞれの評価方法が実施されているが, 今回はこの一例をあげるとともに, 水溶性 (水分散性) を中心とした製紙工場で使用される粘着テープの技術について説明する。