著者
根本 忠明
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.22, 2011 (Released:2011-12-01)

世界のAV界のトップに君臨してきたソニーが、パソコン・メーカーのアップルにその座を奪われてしまった。この逆転は、20世紀から21世紀への大きな転換期において、両社のもの作りのパラダイムシフトの成否にあるといってよい。簡単に言えば、「良いものを安く」、「プロシューマーを見方にする」、「ウェブ2.0を利用する」の3点である。 本研究は、もの作りのパラダイムシフトを不可避とした経済的・技術的環境の革新を整理し、この革新への両社の具体的な対応を比較検証することによって、両社の明暗を分けた理由を明らかにしようとするものである。
著者
猪原 健弘
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.42, 2011 (Released:2011-12-01)

社会ネットワークの安定性概念としてハイダーの安定性とニューカムの安定性を取り上げ、それぞれから導かれる社会ネットワークの構造から、社会ネットワークの中での情報伝播の範囲について論じる。特に、ハイダーの安定性が達成されている社会ネットワークにおいてよりも、ニューカムの安定性が達成されている社会ネットワークにおいての方が、社会ネットワークの全範囲に伝播する情報が存在する傾向が高いことを示す。
著者
相原 憲一 佐藤 和枝
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.69, 2011 (Released:2011-12-01)

資本主義経済・合理主義最優先の時代が終焉を迎えて社会の仕組みはどうあるべきかが問われている。地域資源を組み合わせることで地域経済が進展することを良しとした考え方は姿を消している。すなわち個々の資源が無駄なくマネジメントできる組み合わせで全体価値が実現できるとは限らない。右肩上がりの時代はそれでよかったが今は違う。「全体は部分の和ではない」世界を如何にデザインできるが地域活性の源泉につながる。本研究発表は、特にヘーゲルの弁証法による全体デザインの考え方に沿って全体価値は時間的関係性を含むことが重要でそこにレジリアンスが望まれることを論じる。事例として富良野のラベンダーを採り上げる。
著者
会田 巌 高島 幸成 荻林 茂章
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.37, 2011 (Released:2011-12-01)

今日、マルチエージェントシミュレーションはミクロ的行動からマクロな相互作用を解析するものとして広く用いられている。マクロ経済システムにおいても、消費者、生産者、銀行から成る人工経済システムにおいて価格の均衡、資金循環、景気循環、それに伴うGDPの推移等の基本的経済挙動の再現が確認されている。本研究では上記モデルにおけるGDPの変化量、消費者の資産分布、同一製品種の市場価格差、各生産者の売上高等がべき乗則で表される事を示し、更にこれらの創発挙動に及ぼす各エージェントの人数比率等パラメータ条件の影響について解析した。
著者
折田 明子 三浦 麻子
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.85, 2011 (Released:2011-12-01)

日本国内において、インターネット上の電子掲示板等ネットコミュニティの利用に際して、利用者は実名を秘匿し、ニックネームなどの仮名を名乗る傾向がある。ただし、その仮名が継続して用いられるのか、その場限りなのかは明らかではなく、利用者が意識せずに仮名によって名寄せされた情報から本人が特定されるリスクもある。本稿では、読売新聞社による大型電子掲示板「発言小町」の利用者を対象にした調査結果をもとに、サイト利用者の「名乗り」の意識について考察する。回答者の約6割がネット上のみで通じるニックネームを名乗っており、実生活にひもづけられる名前はほとんど使われていない。また、積極的な書き込みをする利用者ほど、名乗る名前をその都度変化させていることが分かった。
著者
坂巻 英一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.98, 2011 (Released:2011-12-01)

携帯電話の普及とともに,携帯電話に関するデータを企業のマーケティング戦略立 案へ活用しようといった動きが今日盛んになってきている。中でも,検索エンジンに は全国のユーザが毎日膨大な量の検索語句を入力しているにも関わらず,データベー スに蓄積されたデータは殆ど活用されずに捨てられているのが現状である。携帯電話 はユーザの性年代といった個人属性を特定することが可能であるため,携帯電話から 入力された検索語句を活用することで,マーケティング戦略立案に対して有効である と考えられる。本研究では,検索エンジンに入力されたデータを基に,携帯端末の解 約を予測するモデルを提案するとともに,携帯電話会社に於いて提案モデルを解約防 止施策に適用した事例を紹介することを目的とする。