著者
種村 剛
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.58, pp.73-105, 2015-01

LINEの既読無視が非難される理由について考察をおこなった。第一に、スマートフォンとLINEの使用状況を確認した。第二に、既存の即レスについての先行研究を概観し【同調圧力仮説】【孤立不安仮説】【「コンサマトリーなコミュニケーション」とメール文化仮説】を挙げた。第三に、9人の大学1年生に、LINEの既読無視についてのインタビューをおこなった。この結果から先行研究を批判的に検討し、既読無視の非難を説明する新たな仮説を、探索的に構築した。その仮説は【大学生の同調圧力弱化仮説】【感情ギャップ仮説】【道具的使用状況における非難仮説】【グループLINEにおける既読無視仮説】の四つである。
著者
板橋 クリストファーマリオ
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.59, pp.29-37, 2015-07

現在われわれが知るスポーツの中でテニスは最も試合時間が長い競技の1 つであると言える。時間短縮の試合方式は肉体的、精神的負担を軽減するために選手からも望まれているが、一方で短期決戦によって人気のある上位ランキング選手が大会の前半で敗退する番狂わせの増加を懸念する声もある。そこで、本研究では過去の3 セットマッチと5 セットマッチにおける上位シード選手の試合結果から、「3 セットマッチでは番狂わせが多いのか」を検証し、グランドスラムの男子シングルスを5 セットマッチで行う必要性について検討することを目的とした。研究対象としたのは2008 年~2014 年に行われたグランドスラムとATP ワールドツアー・マスターズ1000 においてNo.1~No.4 シードを与えられた選手の試合結果であった。記録方法と分析方法はATP World Tour のホームページ上にある「Results Archive」から、対象とした大会の上位シード選手4 名の試合結果を記録した。分析は記録したデータをもとに、ベスト16 以前とベスト8 以前の敗退率を算出した。なお、検定にはX二乗検定を用いて、統計的有意水準は危険率5%未満とした。結果について、ベスト16 以前では3 セットマッチでも5 セットマッチでも上位シード選手の敗退率に大きな差は無いが、ベスト8 を決める試合では5セットマッチの方が上位シード選手の敗退率は低くなることが明らかになった。このことから、グランドスラムの男子シングルスを1~3 回戦は3 セットマッチの試合方式で行っても上位シード選手の早期敗退率に大きな差は生じないことが示唆された。
著者
板橋 クリストファーマリオ
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.59, pp.29-37, 2015-07

現在われわれが知るスポーツの中でテニスは最も試合時間が長い競技の1 つであると言える。時間短縮の試合方式は肉体的、精神的負担を軽減するために選手からも望まれているが、一方で短期決戦によって人気のある上位ランキング選手が大会の前半で敗退する番狂わせの増加を懸念する声もある。そこで、本研究では過去の3 セットマッチと5 セットマッチにおける上位シード選手の試合結果から、「3 セットマッチでは番狂わせが多いのか」を検証し、グランドスラムの男子シングルスを5 セットマッチで行う必要性について検討することを目的とした。研究対象としたのは2008 年~2014 年に行われたグランドスラムとATP ワールドツアー・マスターズ1000 においてNo.1~No.4 シードを与えられた選手の試合結果であった。記録方法と分析方法はATP World Tour のホームページ上にある「Results Archive」から、対象とした大会の上位シード選手4 名の試合結果を記録した。分析は記録したデータをもとに、ベスト16 以前とベスト8 以前の敗退率を算出した。なお、検定にはX二乗検定を用いて、統計的有意水準は危険率5%未満とした。結果について、ベスト16 以前では3 セットマッチでも5 セットマッチでも上位シード選手の敗退率に大きな差は無いが、ベスト8 を決める試合では5セットマッチの方が上位シード選手の敗退率は低くなることが明らかになった。このことから、グランドスラムの男子シングルスを1~3 回戦は3 セットマッチの試合方式で行っても上位シード選手の早期敗退率に大きな差は生じないことが示唆された。
著者
板橋 クリストファーマリオ
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.59, pp.29-37, 2015-07

現在われわれが知るスポーツの中でテニスは最も試合時間が長い競技の1 つであると言える。時間短縮の試合方式は肉体的、精神的負担を軽減するために選手からも望まれているが、一方で短期決戦によって人気のある上位ランキング選手が大会の前半で敗退する番狂わせの増加を懸念する声もある。そこで、本研究では過去の3 セットマッチと5 セットマッチにおける上位シード選手の試合結果から、「3 セットマッチでは番狂わせが多いのか」を検証し、グランドスラムの男子シングルスを5 セットマッチで行う必要性について検討することを目的とした。研究対象としたのは2008 年~2014 年に行われたグランドスラムとATP ワールドツアー・マスターズ1000 においてNo.1~No.4 シードを与えられた選手の試合結果であった。記録方法と分析方法はATP World Tour のホームページ上にある「Results Archive」から、対象とした大会の上位シード選手4 名の試合結果を記録した。分析は記録したデータをもとに、ベスト16 以前とベスト8 以前の敗退率を算出した。なお、検定にはX二乗検定を用いて、統計的有意水準は危険率5%未満とした。結果について、ベスト16 以前では3 セットマッチでも5 セットマッチでも上位シード選手の敗退率に大きな差は無いが、ベスト8 を決める試合では5セットマッチの方が上位シード選手の敗退率は低くなることが明らかになった。このことから、グランドスラムの男子シングルスを1~3 回戦は3 セットマッチの試合方式で行っても上位シード選手の早期敗退率に大きな差は生じないことが示唆された。
著者
林 博史
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.54, pp.51-70, 2013-01

対日戦犯裁判の打ち切りのイニシアティブをとったのはニュージーランドだった。ニュージーランドは東京裁判に判事と検察官を送り込み、日本占領にも参加したが、東京裁判におけるアメリカ人首席検察官の訴追指揮のまずさや不必要に長期化する裁判の現実を前に、自らはBC級戦犯をおこなっていなかったニュージーランドが戦犯裁判終結を提起していった。その結果、極東委員会での「勧告」決議となり、対日戦犯裁判は終結を迎えることになる。
著者
橋本 健広
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.57, pp.57-63, 2014-07

本稿は、2011年度本学の英語の授業内で行った語彙習得に関わる授業実践を記録した教育実践報告である。補習として授業外で学習した英語の単語について、学習した語彙を振り返りまた定着の度合いを計るためのボキャブラリービンゴゲームを考案した。覚えてきた任意の単語を学生が升目に書き出し、任意に指定された学生がキーワードとなる単語を一人一単語ずつ読み上げて、最初に縦、横、または斜めの列がそろった学生が勝ちとなるゲームである。このボキャブラリービンゴは、遊びの要素と学生主体の実践という要素が特徴であり、学生は語彙を社会的な協同行為として習得する。
著者
細谷 実
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.57, pp.1-25, 2014-07

本稿では、絵画や写真などの視覚的表象が何らかの弊害をもたらす条件およびその弊害の査定について考察する。表現は、一方で、あれこれの弊害をもたらすとされ、批判や規制の対象になっている。他方で、表現の自由は、近代社会における大切な原理として尊重されている。J.S.ミルを代表とするリベラリズムの考え方では、「言論の自由市場」での批評や非難はともかく、法的禁止という強い措置をおこなうには他者危害の存在が要件となる。他者危害として、自然・社会環境の破壊のような社会への危害を主張する論者もいるが、本稿では、個人への、しかも心理的な危害に焦点化して論じる。また、特定個人を名宛人にする加害には名誉棄損や侮辱での刑罰があるが、「女性」や「韓国人」といった一般名詞あるいは広範囲の集合への加害については、数的考慮によって問題視しないのが、従来の司法判断である。この点についても批判的考察をおこない、視覚的表象による個人に対する危害とそれへの対応について論じる。
著者
種村 剛
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.52, pp.99-128, 2012-01

まちづくり、地域貢献、社会貢献の文脈において地域イベントの重要性が指摘されている。本稿は、釧路市でおこなわれている朗読会(釧路朗読会)を事例として、地域イベントを通じた地域貢献活動について考察する。釧路朗読会の運営は、地域の人々のネットワーク、高専・図書館・喫茶店・お寺などの地域の機関、地域メディア、地域の文化資源を用いながら、自発的・継続的におこなわれていた。結論として、地域の社会関係資本を活用しながら朗読会が運営されていること。そして、朗読会活動が、地域の社会関係資本を強化するように機能していることを示す。
著者
種村 剛
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.52, pp.99-128, 2012-01

まちづくり、地域貢献、社会貢献の文脈において地域イベントの重要性が指摘されている。本稿は、釧路市でおこなわれている朗読会(釧路朗読会)を事例として、地域イベントを通じた地域貢献活動について考察する。釧路朗読会の運営は、地域の人々のネットワーク、高専・図書館・喫茶店・お寺などの地域の機関、地域メディア、地域の文化資源を用いながら、自発的・継続的におこなわれていた。結論として、地域の社会関係資本を活用しながら朗読会が運営されていること。そして、朗読会活動が、地域の社会関係資本を強化するように機能していることを示す。
著者
種村 剛 小林 泰名
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 : 関東学院大学経済学部総合学術論叢 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.53, pp.61-104, 2012-07

札幌のインディーズ・ミュージシャンがおこなった、USTREAMを用いたライブイベント、UST ROOM FESを事例として、ミュージシャンとライブ配信サービスの関係について考察した。本稿の中心となる問いとして「なぜ札幌のインディーズ・ミュージシャン達は、UST ROOM FESを企画し実践したのだろうか」を設定した。問いに対する仮説として、UST ROOM FESを、地方から全国への音楽活動をプロモーションする手段として考えているのではないか(1)、UST ROOM FESのメリットを、楽曲のダウンロード販売につながる点にあると、考えているのではないか(2)、の二つを提示した。仮説の検証のために、フェスを企画した、札幌のミュージシャン3名にインタビューをおこなった。インタビューの結果、1)ライブ配信サービスを、全国の人びと、地域の人びと、地元のミュージシャンに対する音楽活動のプロモーションとして用いていること、2)実際に観客にライブ会場に足をはこんでもらい、CDを販売したいと考えていること、を明らかにした。最後に、以上の考察をふまえ、地域レーベルの可能性について検討した。