著者
橋本 健夫 若木 容子
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大学教育学部紀要. 教科教育学 (ISSN:13451383)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.23-37, 2008-03

少子高齢化社会の到来や経済及び産業の構造変化によって雇用形態が流動化し,若者のフリーターやニートが増加している。これを受けて文部科学省もキャリア教育の充実を図り始めている。本研究では,現在の小・中学校のキャリア教育の実態を調査するとともに分析を行った。その結果,児童・生徒は,学校がキャリア教育の一環として実施している職場体験学習に対して意義あるものと捉えてはいるものの体験時間や職種に不満を抱いていること,また,小学校から中学校への連続したキャリア教育が殆ど実施されていないことなどが明らかになった。そこで,小・中学校に共通な総合的な学習の時間の活用を提案するとともに,小学校でのキャリア教育であり方を探る実践を行った。