著者
山本 拓弥 久保 満 河田 佳樹 仁木 登 大松 広伸 金子 昌弘 柿沼 龍太郎 森山 紀之 江口 研二 森 清志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.576, pp.77-82, 2003-01-16
被引用文献数
2

我が国の部位別がん死亡率の第一位は肺がんであるため,その死亡率減少を目的とした肺がんCT検診に大きな関心が寄せられている.これは同一被検者の撮影日時が異なる2つのCT画像を用いて比較読影を行い,経過観察することにより早期肺がんの診断をしている.この問題点は,読影の準備と大量の画像を読影することが,専門医に大きな負担となることである.この問題点を解決するため,同一被検者の複時相間の画像データを検索し,対応する画像同士の体軸方向の位置を合わせる処理が必要となる.本研究では集検用CT画像データを用いて,肺容量の経時変化の解析を行い,その結果に基づいて画像位置合わせアルゴリズムを作成,有効性を示す.
著者
山本 拓弥 久保 満 河田 佳樹 仁木 登 大松 広伸 柿沼 龍太郎 江口 研二 森 清志 金子 昌弘 森山 紀之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.213, pp.13-18, 2003-07-11
被引用文献数
2

我が国の部位別がん死亡率の第一位は肺がんであるため,その死亡率の減少を目的とした肺がんCT検診に大きな関心が寄せられている.これは同一被検者の経時CT画像を用いて経過観察することにより比較読影を行い,早期肺がんの診断をしている.この問題点は,読影のための準備と大量の画像を読影することが,読影医師に大きな負担となることである.そこで効率良く比較読影が行えるシステムの開発が望まれている.本研究では肺容量の経時変化の結果を解析し,その結果を元に構築した比較読影用位置合わせアルゴリズムを提案する.解析結果から,肺血管情報を基準としたテンプレートマッチングによる位置合わせアルゴリズムを構築し実験を行う.
著者
横川 勇仁 舩曳 信生 東野 輝夫 森 悦秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.434, pp.37-44, 2001-11-09
被引用文献数
1

近年, 顔面における顔部品に関する研究が医学や心理学など様々な分野で行なわれており, 唇の輪郭・位置についての研究もその一つとして挙げられる.実際, 口腔外科領域においての, 口唇裂症・口蓋裂症患者の治療における, 形成手術の術式検討や術後の患部経過のトレースにおいて, 精密な唇輪郭の抽出およびその顔面内での位置の特定が要求されている.本論文では, 従来より提案してきた, Deformable Templateを用いた唇輪郭抽出法の改良, および内眼角点座標系による顔面内における唇輪郭モデルの位置表現の紹介を行った上で.今回新たに, 抽出精度の向上, およびアプリケーション使用者の負担の軽減を目的とした, 色相・明度閾値自動調整アルゴリズムを提案する.これらの提案より, 唇の形状・位置が精密かつ自動的に抽出できることを示す.
著者
Sinsuat Marodina Shimamura Ichiro Kubo Mitsuru Kawata Yoshiki Niki Noboru Kakinuma Ryutaro Kaneko Masahiro Eguchi Kenji Ohmatsu Hironobu Tominaga Keigo Moriyama Noriyuki
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.226, pp.1-4, 2006-08-26

近年開発されたマルチスライスヘリカルCTは、従来のヘリカルCTと違い1回のスキャンで複数枚のCT画像を得ることができる.そのため同じスキャン時間でも従来に比べて多くの画像が得られ、スライス間隔の小さい鮮明な画像が得られることとなった.スライス間隔が小さくなることにより異常陰影がより鮮明に写ると考えられ、専門医による読影に関しても診断能が向上することが期待できる.そこで、本報告では同一の被験者から得られた2mm厚と10mm厚のマルチスライスCT画像を読影医が合議制による読影実験を行った結果について報告する.読影実験の条件は、被検者数360人、撮影期間2000年9月〜2001年9月、読影医は国立がんセンターの医師6名である.
著者
堀 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.74, pp.107-112, 2006-05-18

本稿では,映像中の人物の顔や身体の検出,追跡,認証および姿勢推定などの人物画像処理技術とその応用について述べる.人物は,コンピュータビジョン領域における画像監視システムやTV番組検索において,映像の中で最も関心の高いもののひとつである.よって,古くから数多くの人物画像処理に関する研究が行われてきた.顔の検出や認証は1990年代から世界で精力的に研究が進められ,近年では,歩行者の検出や認証へ関心が高まっている.我々も1995年頃から人物に関する研究をはじめ,顔位置検出・顔認証をはじめ多くの成果をあげてきた.それらの研究の軌跡をたどりながら,技術的課題と今後の方向性を考察する.