著者
中村 圭介 石田 浩 佐藤 博樹 仁田 道夫 石田 光男 本田 由紀
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

1.ホワイトカラーの業績管理の方法には三種類ある。第一の方法は売上高、利益率・高、費用など経営指標を部、課レベルに分割し、その達成状況を定期的にモニターし、進捗の遅れを発見した場合にその原因を探り、対策を講ずるというものである。第二の方法は経験的に割り出された目標値(たとえば開発にかかる時間等)を実績値と常に比較し、乖離が発見された場合にその原因を探り、対策を講じるというものである。第三の方法は、スタッフ部門などでみられるが、具体的な数字目標なしに定性的目標(定性的な年度計画など)の達成状況を定期的にモニターするというもので、もっとも緩やかな方法である。これらの方法で部門の成果を定期的に測定し、計画の遅れや乖離を発見し、対策を考案、実施している。これが部門別業績管理の仕組みと実際である。いわゆる成果主義的人事管理は、こうした部門別業績管理のありようを前提として設計され、目標達成に責任を負える立場にいる者(課長以上の管理職)を対象にしている場合にのみ、順調に機能する。もっとも、部門別業績管理の仕組みがきちんと出来上がっていれば、それと別の論理によって人事管理制度をつくりあげることは可能であり、私たちの事例でもそうしたケースはみられた。2.成果主義的人事管理はホワイトカラー個々人を評価することにつながり、これに呼応するように自らのキャリアを自らが開拓するホワイトカラーも増えつつある。社会人大学院は彼らにとって貴重なステップをなす。社会人大学院修了者の半数以上が外部労働市場への志向をもち、定着志向の者であっても企業内でのキャリア展開に大学院教育の経験が反映されていることを認めている。3.今後、本を2冊程度、刊行する予定である。

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